「工程設計」の版間の差分

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[['''工程設計]]'''(こうていせっけい)とはモノの作り方を設計する作業のことである。
主に[[大量生産]]を行う製造業で行われるが、最近ではサービス業や建設業でも行われるようになった。
 
==概要==
[[工程設計]]とは工程設計書を作成する作業のことである。
工程設計書とはモノの作り方の設計書で、工程設計書によりモノを作るのに必要な手順、材料、設備、時間、人員数が定義される。
つまり、工程設計により投資額や原価や利益率がほぼ決定されることになり、製造業ではきわめて重要な作業である。
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工程設計を行うと最終的なアウトプットととして工数が得られる。
工数とは、図面指示([[設計図]]に指示されている情報)を、ある一定のルールで時間に変換した数値で、製品を作るために必要な理論上の作業時間である。
工数にチャージと呼ばれる係数を掛けることで、その製品にかかる労務費、いわゆる[[人件費]]が設定される。
工数の概念が生まれた当初は、実際に生産作業にかかった時間とは無関係に、作業者には工数から算出された給与が支払われた。
現在の企業では時給制を採用していることが多く、工数と実際の作業時間の差は製造部門の赤字・黒字、ひいては企業の収益となって現れる。
この赤字・黒字のことを消化率といい、製造現場の管理者はこの数値を厳しく管理する立場にある。
 
工数と似た概念に見積値がある。生産技術における見積値とは、製品の生産性指標に係数を掛けて得られる数値である。生産性指標とは製品の重さ、大きさ、部品点数などのことで、これらに一定の係数を掛けて製品の材料費や販売価格を求めるのが見積りである。工程設計に比べると計算が簡単なので、多くの場面で用いられる。しかし、設計図上の多くの情報がコストに反映されないため、図面指示と製造コストとの関係が不明確となり、[[原価]]低減活動に支障がある。またコスト変動の[[リスク]]が大きく、一般に見積り値は高めに設定される。
生産性指標とは製品の重さ、大きさ、部品点数などのことで、これらに一定の係数を掛けて製品の材料費や販売価格を求めるのが見積りである。
工程設計に比べると計算が簡単なので、多くの場面で用いられる。しかし、設計図上の多くの情報がコストに反映されないため、図面指示と製造コストとの関係が不明確となり、原価低減活動に支障がある。またコスト変動のリスクが大きく、一般に見積り値は高めに設定される。
 
==歴史==
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ある製品のある工程の工数が10分と設定されたとする。
ところが実際の作業時間を計ってみると12分だったとする。
(作業時間の測定には'''タイムスタディ'''という方法が使われ、個人差が出にくいようになっている。)
これは現場に工程設計をした人の想定外の作業が発生していることを表す。それが必要な作業なら、工程設計を直し製品の原価を変更しなければならない。
無駄な作業なら、それを取り除かなければならない。
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* [[生産技術]]
 
[[category{{DEFAULTSORT:技術|こうていせつけい]]}}
[[Category:技術]]
[[category:工学|こうていせつけい]]
[[Category:製造|こうていせつけい工学]]
[[Category:設計|こうていせつけい製造]]
[[Category:技術史|こうていせつけい設計]]
[[Category:技術史]]