「学力検査」の版間の差分

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表現を厳密化(教育心理学、学習心理学に準拠)
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'''学力検査'''(がくりょくけんさ、[[原義]][[英称]]: [[:en:achievement test|achievement test]])とは、1[[個人]]の[[学力]]の[[状態]]を[[測定]]する[[検査]]のことである。あくまでも元々は、[[心理学]]における検査考え方に由来していることに留意を要する。
 
== 概要 ==
== 学力検査であるもの ==
学力検査には、その作成者や厳密さによって、さまざまなものがある。
=== 入学時における学力検査 ===
「入学者の選抜」または「入学者の選考」を行う際に、実施される場合と実施されない場合がある。この場合の「学力検査」は、すべて「[[学校教育法施行規則]]」(昭和22年文部省令第11号)などに基づくものである。なお、学力検査は、筆記試験のみを指す用語ではない。ただし、どのような内容を行うかは、学校教育法施行規則などには規定されていない。
 
狭義の学力検査とは、厳密な[[標準テスト]]と呼べる[[標準学力検査]]のみを指す。標準学力検査としては、[[連合王国]]においては、 [[:en:National Curriculum assessment|National Curriculum assessment]]、[[アメリカ合衆国]]においては、[[:en:Stanford Achievement Test Series|Stanford Achievement Test]])などが知られている。このような標準学力検査においては、[[学力偏差値]]を[[知能偏差値]]と組み合わせて[[知能指数#学力との相関|期待値を測ることができる]]。
: ''入学に関しては、[[入学試験]]の項目もあわせて参照のこと。''
 
日本国内において、「[[アチーブメントテスト]]」(英語: achievement test)と呼称されているものもあるが、本質的な achievement test の手法からは、大きくかけ離れている。
=== 学校内の学力検査 ===
[[標準学力検査]]([[SAT]])で算出された[[学力偏差値]]は、[[知能偏差値]]と組み合わせて[[知能指数#学力との相関|期待値を測ることができる]]。
 
=== 学校内の学力検査の体系 ===
[[定期考査]]や[[アチーブメントテスト]]も学力検査であるといわれることもあるが、学力検査のように扱っているだけで、単に[[評定]]を付けるための参考資料としかされていないという批判がある。
; 標準学力検査 と 教師作成検査
: 標準学力検査は、'''1個人について'''、少なくとも1国以上の同一の年齢者の中における学力の状態が測定できるものである。日本においては、標準学力検査は、確立されていない。
; 教師作成検査
: 教師作成検査は、'''1個人について'''、日常的な学習活動と連動して学力の状態が測定できるものである。
 
* [[客観テスト]]([[英称]]: [[:en:objective test|objective test]])
== 学力検査でないもの ==
* [[論文体テスト]](英称: essay-type test)
試験、検定、テスト、検定という名称または呼称があっても、必ずしもそれが「学力検査」であるとは限らない。
* [[概観テスト]](英称: survey test)
* [[分析テスト]]
 
=== 入学時における者の選抜」と「学力検査 ===
法令においては、「[[学校教育法施行規則]]」(昭和22年文部省令第11号)においては、高等学校の入学者の選抜について「公立の高等学校に係る学力検査は、当該高等学校を設置する都道府県又は市町村の教育委員会が行う。」(第90条第5項)と定められている。公立の高等学校においては、「学力検査」を[[学校の設置者|設置者]]が行うことによって、[[標準化]]されたものに近づけようとする理念はあるものの、あくまで「[[高等学校]]」の「入学者の選抜」についてのみしか規定していないので、標準化にはほど遠い。
 
また、高等学校の「入学者の選抜」は、[[調査書 (進学と就職)|調査書]]、[[その他]]必要な[[書類]]、学力検査の成績等を資料として行うものとされ、学力検査は「入学者の選抜」の資料とされているものの、必ずしも学力検査が必要とされているわけではない(学校教育法施行規則第90条など)。
: ''入学に関しては、[[入学試験]]の項目もあわせて参照のこと。''
 
== 学力検査であに類似するもの ==
次のものは、学力検査ではないが、学力も測定するため、学力検査に類似するものと捉えられることが多い。
 
=== 認定 ===
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* [[学芸員]]の「試験認定」または「無試験認定」
 
また、[[国際コミュニケーション英語能力テスト]](TOEIC)、[[実用英語技能検定]](英検)などは、特定の能力のみを測定しているため、学力検査とは呼びづらい。
=== 検定試験 ===
* [[国際コミュニケーション英語能力テスト]](TOEIC)
* [[実用英語技能検定]](英検)
* [[情報処理技術者試験]]
など
 
=== 調査 ===
* [[全国学力・学習状況調査]]
*: 全国学力・学習状況調査は、学力検査ではない。国において行われているにもかかわらず標準学力検査の要件を満たしていない。
*: 全国学力・学習状況調査は、学力検査ではない。2007年度から行われており、小学校調査(対象: 小学校などの第6学年の児童)などと中学校調査(対象: 中学校などの第3学年の生徒)の2つが、2007年度から行われようになった。[[算数]]([[数学 (教科)|数学]])と[[国語 (教科)|国語]]で行う。2004年当時に文部科学大臣だった[[中山成彬]]が学力低下の対策として始めたものである。地方公共団体によってはそれぞれ[[検査]]と呼べるほど地方公共団体独自の学力調査を行っ厳密性は有していることもあるない
*: 平成17年6月に閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」や、中央教育審議会答申「新しい時代の義務教育を推進する」のなかで、全国的な学力調査の実施の方向性が示された。そして、同11月に文部科学省に「全国的な学力調査の実施方法等に関する専門家検討会議」が設置された。そこで、具体的な実施方法をどうするかが審議された。
*: [[全国学力・学習状況調査]]の項目もあわせて参照のこと。''
 
文部科学省が実施する調査には、他に「教育課程実施状況調査」「特定の課題に関する調査」などがある。
 
== 関連項目 ==
* [[心理検査]] - [[知能検査]]
* [[知能]] - [[学力]]
* [[知能偏差値]] - [[学力偏差値]]
* [[試験]] - [[検定]] - [[テスト]] - [[調査]]
 
{{DEFAULTSORT:かくりよくけんさ}}
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[[category:心理学]]
 
[[en:achievement test]]
[[da:Eksamen (uddannelse)]]
[[de:Klassenarbeit]]
[[en:Test (student assessment)]]
[[es:Examen (evaluación estudiantil)]]
[[he:מבחן]]
[[iu:ᐆᒃᑐᕋᐃᓂᖅ/uukturainiq]]
[[no:Eksamen]]
[[pl:Egzamin]]
[[ru:Контрольная работа]]
[[sv:Prov]]
[[zh:測驗]]