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'''鈴木 三樹三郎'''(すずき みきさぶろう、[[天保]]8年[[7月15日 (旧暦)|7月15日]]([[1837年]][[8月15日]]) - [[大正]]8年([[1919年]])[[7月11日]])は、幕末期の志士。[[新選組]]九番隊隊。また[[伊東甲子太郎]](鈴木大蔵)実弟。剣術は[[神道無念流]]。のち[[御陵衛士]]、軍務局軍曹、酒田警察署長、福島県二等属、福島県学務課長など。[[常陸伊東甲子太郎]][[志筑藩]]出身の実弟。幼名多聞
 
== 道場出生 ==
[[1837年]]、[[常陸国|常陸]][[志筑藩]]士(郷目付)・鈴木専右衛門忠明の二男として志筑に生まれる。不始末によって藩を追放された父忠明は東大橋村(現:[[石岡市]])にて私塾を主宰しており、父の死後は代わって私塾を経営した。のち同藩士(中小姓格)・寺内増右衛門の養嗣子となって'''寺内多聞'''と称し、藩の山林取締役兼御朱印番に就いたが、酒など素行問題のため離縁される。その後、'''三木荒次郎'''を称す。その後に脱藩し、当時、[[江戸]]深川の道場主であった兄伊東のもとに身を寄せて[[神道無念流]]を修めた。
 
== 新選組時代 ==
かなりの酒好きで、若い頃、いったん他家に養子入り(寺内多聞と称す)したものの、本人の素行の問題より養子縁組を取り消されている。その後、三木荒次郎を名のっていた。
[[1864年]]10月、新選組の[[藤堂平助]]の仲介により隊士募集に応じ、伊東や[[篠原泰之進]]らと共に上洛して加盟した。'''三木三郎'''と称す。目付を務めた後、[[1865年]]に九番組長。学問や弁舌に優れていたが、丁寧な性格が災いし、後に降格させられたと伝えられる。
その後脱藩して、江戸深川の道場主であった兄[[伊東甲子太郎]]の道場で学ぶ。
 
== 新選組御陵衛士時代 ==
[[1868年]]3月、伊東らと共に新選組から分離し、御陵衛士([[高台寺党]])に属す。'''三樹三郎'''や'''三木和泉'''と称する。同年11月、暗殺された伊東の遺体収容時、迎撃する新選組との乱闘を切り抜けて[[薩摩藩]]邸に保護される[[油小路事件]])。12月、高台寺党の残党が[[伏見]]黒染周辺で[[近藤勇]]を襲撃するが、三樹三郎が参加していたかどうかは不明とする説もある。[[鳥羽・伏見の戦い]]では、薩摩藩の[[中村半次郎]]の指揮下に入って新選組と戦い、後に東征軍の先鋒隊に合流する。のち[[赤報隊]]を改称されて二番隊組長を務めたが、一時入牢の後、徴兵七番隊に加わる。同年6月、軍務局軍曹。
[[元治]]元年10月、[[近藤勇]]が帰府した際、その隊士募集に応じ、[[藤堂平助]]の仲介で兄の甲子太郎らと加盟して上洛。
新選組時代は三木三郎、三木和泉と称す。
 
[[慶応]]元年 組織再編で九番組長となる。剣術はあまり冴えなかったようだが、学問があり弁舌では兄と遜色なく、胆力があったようだ。非常に丁寧な性格だったようで、その性格が災いして降格させられたともいわれている。
 
== 御陵衛士 ==
慶応3年3月20日 兄の甲子太郎らと新選組から分離、[[御陵衛士]]([[高台寺党]])に属す。この頃、三樹三郎と改めた。同年11月18日、甲子太郎が新選組によって暗殺。屯所に居合わせた同志らと遺体収容に駆けつけるが、待ち伏せていた新選組との乱闘を切り抜け[[薩摩藩]]邸に保護される。([[油小路事件]])
 
一ヶ月後の12月18日、高台寺党の残党が[[伏見]]黒染周辺で近藤勇を襲撃。右肩に銃創を負わせた。しかし、この事件に三樹三郎が参加していたかどうかは不明とする説もある。
 
== 鳥羽・伏見の戦い ==
慶応4年1月3日 [[鳥羽・伏見の戦い]]では薩摩藩の[[中村半次郎]]の指揮下に入り、[[土方歳三]]が指揮する伏見奉行所の新選組と戦った。その後、幕府追討のための東征軍の先鋒隊に合流する。この東征軍は1月10日から[[赤報隊]]を名乗り、2番隊の隊長になる。しかし2月に解隊。偽官軍との誤解を受けて一時入牢の後、徴兵七番隊に加わった。同年六月に軍務局軍曹に任じられる。
 
== 明治以降 ==
[[明治1869年]]2年7月 弾正台少巡察となる。[[廃藩置県]]後、名前を忠良め、明治12年 名。[[鶴岡福島県]]の官僚として学務課長や酒田警察署長に任命されなどを務め、[[明治1879年]]には鶴岡警察署長として明治14年の天皇福島県[[行幸]]の指揮を執った。その後も司法、警察の仕事に携わり、明治18[[1885]]1月の福島、同県二等属を最後に退官。退官後は[[茨城県]][[石岡市]]にて余生を送った
 
現在の[[茨城県]][[石岡市]]で余生をすごす。
 
大正81819年7月11日 老衰のため死去。享年83。墓は石岡市の東耀寺
 
墓は[[茨城県]][[石岡市]]の[[東耀寺]]にある。
{{新選組}}
[[Category:新選組隊士|すすき みきさふろう]]