「慢性甲状腺炎」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Ptbotgourou (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: nl:Ziekte van Hashimoto
Happy B. (会話 | 投稿記録)
m TSH関連
20行目:
関連する遺伝子の種類は人種により大きく異なっており、また[[ターナー症候群]]や[[ダウン症候群]]、および[[クラインフェルター症候群]]などの染色体異常の患者では有病率が高くなるとされる。
甲状腺の細胞が破壊される詳細な機序はまだ明らかではない。[[甲状腺ペルオキシダーゼ]]や[[サイログロブリン]]、[[TSH甲状腺刺激ホルモン受容体]](TSHレセプター]]に対する自己抗体が陽性となるが、いずれの抗体も陰性である患者もわずかながら存在する。逆に、これらの抗体が陽性でありながら慢性甲状腺炎を発症しない人もいる。
== 病態・症状 ==
30行目:
|id=ISBN 4-524-23508-6
|pages=pp. 182 - 183
}}</ref>。明らかな甲状腺機能異常を伴わない症例や、[[TSH甲状腺刺激ホルモン]] (TSH) 値が軽度上昇するも血清fT4濃度や血清遊離[[トリヨードサイロニン]] (fT3) 濃度の低下がみられない、潜在的甲状腺機能低下症の段階にとどまる症例の方が多い<ref name="ishikai" />。また、病初期の急性期には一時的に「ハシトキシコーシス (Hashitoxicosis)」と呼ばれる[[甲状腺中毒症]]の状態になり[[甲状腺機能亢進症|甲状腺機能の亢進]]が起こることがある。
生理学的には、[[甲状腺ペルオキシダーゼ]]または[[サイログロブリン]]に対する抗体により、甲状腺の[[濾胞]]細胞は緩やかに破壊される。したがって、この病気は臨床的には、[[血液検査]]でこれらの抗体濃度を測定することで診断できる。また、白血球、とくに[[Tリンパ球]]の甲状腺への浸潤も特徴的である。[[非ホジキンリンパ腫]]との関連が指摘されている。