「南海泡沫事件」の版間の差分

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以上の手順を繰り返すと無限に株価は上昇し、南海会社は利益をあげ続け株保有者はみるみる豊かになっていく、これが南海計画であった。
 
===空前の投ブーム===
当時の[[イングランド]]中産階級が投資先を探している状態で市場に資金がだぶついていたこともあり、南海会社の株価は急成長をとげる。本業の[[貿易]]活動は全く振るわなかったが、南海株式会社は国債引き受け会社として成長しわずか数ヶ月の間に株価が10倍にも高騰した。貴族・ブルジョワジー・庶民の階層を問わず株についての十分な知識もない人々がこぞって[[投]]熱にのぼせ、空前絶後の投ブームが起こった。
 
これに便乗するかたちで当時設立が許可制だった株式会社もまた無許可で作られた。いわゆるヤミ会社の株価も一気に跳ね上がった。そのほとんどは真剣に事業を興そうとする起業家たちであり、その業容もロンドンへの石炭供給事業や石けん製造技術の改良事業など、前産業革命期イギリス産業の発展の度合いを垣間見ることができるものであった。とはいえ、こういった真面目な事業の投資募集ばかりでなかったことも確かである<ref>詐欺的な投の募集も確かにあった。例えば、永久に回り続ける車輪([[永久機関]])を作る会社、「誰もそれが何であるかわからないが、とにかく莫大な富を生み出す企業を運営する」会社などである。なお、その莫大な富を生み出すという会社の募集主は2000ポンドを集め、その夜のうちに金袋と共に姿をくらましたという。</ref>。
 
===価格の変動===