「金角湾 (ウラジオストク)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Alexbot (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: fr:Zolotoï Rog
ザラトイ・ログという原表現は、ロシア語の正しい発音に直し、ザラトイ・ロクに修正しました。
1行目:
[[Image:View of Vladivostok from Space.jpg|thumb|250px|ウラジオストクの衛星画像。中央にある細長い湾が金角湾(ザラトイ・ロ)]]
[[Image:Cruiser Varyag in the Golden Horn Bay.png|thumb|250px|ウラジオストク軍港に入る巡洋艦[[ヴァリャーグ (防護巡洋艦)|ヴァリャーグ]](1903年)]]
'''ザラトイ・ロ'''('''金角湾'''、ロシア語: {{lang|ru|Золотой Рог}}, 英語: Zolotoy Rog Bay)は[[ロシア]][[沿海地方]]の最大都市である[[ウラジオストク]]にある湾。[[日本海]]北西部の[[ピョートル大帝湾]]に突き出した[[ムラヴィヨフ=アムールスキー半島]]の先端に角状に細長く切れ込んでいる。
 
ザラトイ・ロの湾は東のゴルドビナ岬と西のティグロヴィ岬の間にあり、北西はシュコタ半島に囲まれている。湾の長さは7km、幅は2kmで、水深は20mから27m。湾の両側は丘陵に囲まれ、海岸線には埠頭や造船所が、丘の上には住宅地がびっしりと続き、最奥部の丘の上にウラジオストク市街中心部がある。波から守られた天然の良港であるが、ウラジオストク市街は湾を挟んで二分されているため交通の便が悪く、湾を横断する橋の建設が計画されている。
 
[[19世紀]]後半、[[アイグン条約]]と[[北京条約]]が結ばれるまでは[[清]]の領土であり、この湾は海參崴(ハイシェンワイ)と呼ばれていた。最初にこの湾に入ったヨーロッパの船は、[[1852年]]に投錨した[[フランス]]の[[捕鯨船]]だと考えられている。[[クリミア戦争]]の時期には、ヴァシリー・ザヴォイコ率いる[[ロシア海軍]]の船を捜索中の[[イギリス海軍]]の艦船ウィンチェスターが湾内に入り、ポート・メイ(Port May)と名づけている。[[1859年]]には[[ニコライ・ムラヴィヨフ=アムールスキー]]が外海から守られたこの地に軍港ウラジオストクを築いたが、[[コンスタンティノープル]]の[[金角湾]]に形が似ていることから、この湾にロシア語で「金角湾」を意味するザラトイ・ログの名を与えた。湾の南にある、ムラヴィヨフ半島と[[ルースキー島]]の間の海峡は同じくコンスタンティノープルの[[ボスポラス海峡]]にちなんで東ボスポラス海峡と名づけられた。
9行目:
== 気候と環境 ==
[[Image:Владивосток бухта Золотой Рог.jpg|thumb|250px|ザラトイ・ログ沿岸に連なる港湾施設]]
ザラトイ・ロは風や波からよく守られている。秋から冬にかけては北から北西の強風(秒速6mから8m以上)が吹き、寒冷で乾燥した気候になる。夏には南から南東の弱い風が吹き、雨や霧が多くなる。
 
湾内では4月から8月にかけて、特に6月と7月に霧が観測される。特に西のウスリー湾から吹く南東の風で霧が運ばれてくる。
 
ザラトイ・ロの両側はすべて市街地と港湾(埠頭、漁港、造船所、海軍基地)に使われており、自然海岸は残されていない。海面には油膜やごみが浮かぶなど汚染は激しい。
 
== 外部リンク ==