「反響定位」の版間の差分

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'''反響定位'''とは、[[動物]]が自分が発した音が何かにぶつかって返ってきたものを受信し、それによってぶつかってきたものの距離を知ることである。それぞれの方向からの反響を受信すれば、そこから周囲のものの位置関係、それに対する自分の位置を知ることができる。したがって、音による感受法でありながら、一般の[[聴覚]]よりも、むしろ[[視覚]]に近い役割を担っている。
 
一般に、周囲の位置関係を知ることは、動物が動きながら餌を求める限り、最も重要な感覚である。[[光]]は伝達速度がく、到達距離が長く、[[波長]]が短いので、多量の情報を素早く遠くに伝えるには適している。そのため、光がそのため用いもかかわれるのは当然と言える。音がそれに代わって用いられるのは、光が利用できない条件下である。またその場合、波長が短い方が情報量は多いことから、高い音ほど有用であり、結果として人の[[可聴領域]]以上の音、すなわち[[超音波]]が用いられるようになるのもうなずける。
 
ただし、上記のことが言えるのは[[空気]]中のことである。土中ではそもそも光は通らない。[[水]]中でも光は強く水に吸収されるため、100m先も見通せない。それに対して、音は水中では空中よりはるかにく伝達する。空気中での音の伝達速度は秒速340m程度だが、水中では1500m近くに達し、土中ではさらに速い。
 
したがって、水中で、ある程度以上の遠くを見通す必要があれば、光は役に立たず、[[音波]]のほうがはるかに有効である。人間が海洋で水深を測定するときも、音波が利用される。また、[[魚群探知機]]も、音波の反射によって魚の群れの位置を探す装置であり、その原理は反響定位そのものである。