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'''市場'''(いちば、しじょう)、'''マーケット'''(英語:''market'')、'''市'''(いち)は、「市庭」とも表し、定期的に人が集まり商いを行う場所、あるいは、この市場(いちば)における取引機構に類似した社会機構の概念を指す。
主に[[野菜]]、[[果物]]、[[魚介類]]などの生鮮食品や、[[株式]]や[[債券]]など[[証券]]、[[為替]]などの[[金融]]取引の場を指す
== 伝統的な市場 ==
[[ファイル:Funchal Mercado.jpg|right|thumb|300px|ポルトガルの市場]]
市場(いちば)は商人が仕切りを設置し、買い手が商品を買いあさる都市の広場をいう。この種の市場は非常に古く、無数の市場が世界中で運営されている。
[[日本語]]における「市」あるいは「市場」という語は、[[中国]]の『[[易経]]』繋辞下伝にある「日中為市、致天下之民、聚天下之財、交易而退、各得其所」に由来するとも言われ
日本では、市場の歴史は早く、[[7世紀]]には[[飛鳥]]の海石榴市(つばいち)や軽市、[[河内]]の餌香市(えがのいち)や阿斗桑市(あとのくわのいち)などが貨幣発行以前から自然発生的に交通の要所に大小の市が起こっていた。
古代国家においては、その後中国の制度を参考に[[都]]の東西に市が設置されて、[[市司]]という監督官庁が置かれた。例えば[[藤原京]]・[[平城京]]・[[難波京]]・[[長岡京]]・[[平安京]]などに官営の東西市が運営されていた。
この官営の市場は正午に開き、日没に閉じ、また単なる商業施設としての機能
当初は官庁の指定した特定区域以外での[[商業]]は禁じられていたが、[[律令制]]の弛緩と
古い市としては五城目(秋田県南秋田郡)、横手(秋田県[[横手市]])、温海(あつみ、山形県西田川郡)、陸前高田(岩手県[[陸前高田市]])、大多喜(千葉県[[いすみ市]])、勝浦(千葉県[[勝浦市]])、高山(岐阜県[[高山市]])、輪島(石川県[[輪島市]])、珠洲(すず、石川県[[珠洲市]])越前大野(福井県[[大野市]])などが[[江戸時代]]まで遡る。また、[[三重県]][[四日市市|四日'''市'''市]]や旧・[[滋賀県]]八日'''市'''市(現[[東近江市]])、[[広島県]][[廿日市市]]、旧・[[千葉県]][[八日市場市|八日'''市場'''市]](現[[匝瑳市]])などの名称に昔の名残がみえる。
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卸売業者によって、生産者と小売業者の仲立ちをする市場を[[卸売市場]](おろしうりしじょう)といい、日本では卸売市場法によって規定されている。同法により、都市部には[[中央卸売市場]]が置かれ、地方には[[地方卸売市場]]または卸売市場が開設できるとされている。
卸売市場で小売業者が仕入れた商品を、一般消費者に販売する小売店の集合体を小売市場と呼ぶ
地元や近隣地の市場の他に、旅行者が遠隔地(国内・国外を問わず)の市場での商品の購入を楽しむ例も多い。紀行文・紀行番組などで多く取り上げられる。市場は、しばしばその地の食文化や商業文化を端的に示す場とされる。
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市場(いちば)が発生するのは商品取引における[[リスク]]が背景にある。
例えば、ミカンが余っている者がいて、リンゴと交換したいと考える。この
しかし、これだけではまだ解消されない問題がある。リンゴが余っている
このため取引が集中する場所が必要になる。取引は通常、地域内の各所に均等に存在する
== 仮想市場 ==
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== 経済学での市場 ==
市場(しじょう)は人々が交換を可能にするメカニズムで、通常は需給に関する理論によって支配されている。単一の商品が交換される特定化された市場と抽象的な市場との両方が存在する。つまり、前述の青果などの卸売市場のように物理的に場が存在し、実際に競り人が需要者と供給者の
市場が物理的に存在していなくても、それを市場と呼ぶのは、それぞれの交換取引が他の交換取引と関係しているからである。例えば、チョコレートを買う際にある店が安くてそちらに客が行くと、客が来なくなった店は安くしなくては売れない。このように物理的に連携していなくても、経済的に影響し同調する状況は市場と呼べる。この意味ではマーケットという場合も多い。
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影響しあう範囲を切り分けるので、「日本の自動車市場」とか「中国の大豆市場」と呼ばれる。各国の国民経済の連携が強まっている昨今は「[[世界市場]]」や「全球市場(中国語より)」というような使われ方もある。
多くの興味を持つ売り手を
== 関連項目 ==
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