「レディメイド」の版間の差分

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Kwnrys (会話 | 投稿記録)
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レディ・メイドという芸術上の概念は1915年、マルセル・デュシャンによって生み出された。当初の目的とは違った使われ方をされた既製品、つまり芸術作品として展示された既製品をさしている。
 
レディ・メイド以前、いわゆる芸術家は、職人的な手作業で制作していく過程を経てたった一点しかない、美学的に価値があるものを創造できると考えられていた。しかし、マルセル・デュシャンは、芸術作品に既製品を用いることにより、「芸術作品は手仕事によるもの」という固定観念を打ち破り、また「真作は一点限り」という概念をも否定した。これらによりデュシャンが主張したのは、あまりにも「テレピン油の中毒に犯された」網膜的な絵画の否定である。つまり注意したいのはそれレディ・メイドは既製品へ美術的意味合いを見出そうとする試みではなく(彼曰く、よい趣味は悪い趣味と同等に有害である)、美術的に無関心な領域において選択される「観念としての芸術」という考え方である。り、芸術作品において重要なことは、それが美しいかどうかではなく、観る人の思考を促すかどうかであるということである。
 
このレディ・メイドにより、芸術作品と芸術家の関係には新しいものが生まれ、芸術作品の範疇は大きく広がっていく事となった、これにより、映画や漫画などのマスメディアを題材とした大衆芸術として[[ポップアート]]や廃物芸術として[[ジャンクアート]]、レディメイドの組み合わせ、寄せ集めによる芸術としてフランス語のensembleを語源とする[[アサンブラージュ]]( assemblage )等に大きく影響した。