「舶来品」の版間の差分

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'''舶来品'''(はくらいひん、foreign goods)とは、[[日本]]に於いてはかつて[[]]便にて日本国外より運ばれてきた物品(輸入品)を指す。やや古い表現ではあるが[[死語]](廃語)とは云いがたく、現在でも[[文学]]上の言い回しとして見受けられるなど、少々「気取った表現」の一種である。
 
==概要==
この言葉が広く使われるようになったのは、主に[[明治時代|明治]]・[[大正時代|大正]]の頃よりである。それ以前の日本では、[[鎖国]]といった政治的なものや、[[極東]]の[[島国]]として主な洋上[[交易]]ルートから外れていた関係で、日本国外からの物品が入りにくく珍しかったという理由もある。現在では船便のみならず航空便による[[輸入]]もある訳だが、[[高齢者]]を中心に輸入品特に[[欧米]]の[[工業製品]](主に[[カメラ]]や[[時計]]などの精密機器、[[万年筆]]などの文房具)や[[加工食品]]などを指してこう呼ぶケースが多く見られる。
 
日本が欧米先進国の水準で大量生産方式による工業生産力を付けたのは[[1940年代|1940]]~[[1950年代|50年代]]以降の事で、それ以前の日本製品といえば、欧米にて「廉かろう悪かろう」の代名詞とまでいわれていた。もちろん日本国外から珍しい農産加工品も多く輸入され、日本では生産できないこれらの産品は、大きな驚きをもって迎えられた。
 
その1950年代以前の日本では、欧米の工業製品といえば「高級品」や「一流品」の地位を獲得しており、これらは[[百貨店]]の店頭に於いて、[[大衆]]の面前にガラス一枚隔てて展示販売(勿論大衆には手の届かない価格)されている物というイメージが存在し、このような物を「舶来品」として珍重していた。
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===備考===
なお[[英語]]でも輸入(品)を指して“Import”と云うが、これも元々は[[港]]を経由して入ってくる物品を指したのであろう。[[ヨーロッパ]]地方(特に[[イギリス]])では手に入らない物品(工芸品や農産物)が世界中から海路で持ち込まれた訳だが、これは港で陸揚げされ、各々の国内市場で危険を冒して運搬されてきた貴重な物品であるとして高値で流通した。
 
現在でも英語では“Important”が「重要な」、または「大切な」の意味で使われている。