「放送禁止」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
ENG0000 (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
ENG0000 (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
14行目:
日本の放送は、いわゆる「公共放送」である[[日本放送協会|NHK]]と「商業放送」である[[民間放送局|民放]]の2体制であり、どちらの放送基準も基本となる部分に変わりはなく、放送禁止は同様に行われているが、公共放送、商業放送の違いにより若干の差がある。例えば[[商標]]の扱い等であり、NHKでは「テトラポッド」→「[[消波ブロック|波消しブロック]]」、「[[味の素]]」→「[[うま味調味料]]」など、ほぼ一律に一般名称に言いかえ(事件・事故・リコールなどで実名報道しなければならないニュース番組などは例外。)、[[テレビジョン|テレビ]]であれば[[ロゴタイプ|ロゴマーク]]などを隠して放送するが、民放では[[スポンサー]]との関係などで慎重な使い分けがなされる。例えば、[[ヤマト運輸|ヤマト運輸株式会社]]提供の番組では、同社の商標である「宅急便」の名称(一般名称は[[宅配便]])やロゴマークが明確に使われる。他の宅配便事業者の内容を扱う場合において「宅急便」を用いることはない。
 
日本と同様に言論、表現の自由を認めている[[ドイツ]]では、[[ナチズム]]の[[プロパガンダ]]及びこれに類する行為が、ドイツ国内の[[刑法]]により禁じられていることから、自主規制に加えて[[処罰]]の対象となる正式な「[[放送禁止用語]]」や「放送禁止表現」が存在する。すなわち、[[国家社会主義ドイツ労働者党]](Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei)を肯定的に扱ういくつかの言葉や表現で、特に同党の[[ハーケンクロイツ]](Hakenkreuz)(鉤十字)や、いくつかの[[シンボル]]に対する規制は厳しい。近年になって、反ナチズムの高揚を目的とし、同党を明確に犯罪団体として侮蔑的に扱うことを条件に、やや規制が緩和されている。なお刑法により禁じられていることから、この規制は放送のみならず、[[出版]]、[[インターネット]]なども広く対象となっている。独語版ウィキペディア『[[:de:Nationalsozialistische Deutsche Arbeiterpartei]]』での鉤十字の扱いなどを参照のこと。
==[[表現の自由]]と放送禁止の難しさ==
 
==[[表現の自由]]と放送禁止の難しさ==
放送にはいわゆる「中立性」が求められるが、そもそも人の[[思想]]・[[思考]]による「表現」とはある特定の目標、目的を持っているものであり、厳密な意味での中立性を保つことは困難、ゆえに思想・思考、言論、表現の自由は広く保障されなければならないのである。しかしながら「社会」を持つ人は、ゆえに時として利害関係を生じることになる。ここには「自由」と「責任」の関係が成立する。特に大衆を対象とする放送で、安易に全てをありのまま自由に表現することは、表現の自由が保障されていればなおさら、容易に当事者間、第三者間での利害関係を生みやすく、好ましくないというのは、国際的にほぼ共通した認識である。このことから「放送の責任」としての表現の規制が各国で行われる。
 
30 ⟶ 32行目:
 
最近では、アニメーションやドラマなどにおける法抵触場面ですら対象とされるようになり、例えば悪役でも車を運転する際はシートベルトを締め、オートバイを運転する際はヘルメットをかぶる。また、大学1、2年生の飲酒の場面なども放送されなくなった。従来より犯罪を肯定・助長しないものであれば問題はなく、過去、むしろ挑戦的な内容のものすら制作され、放送されてきたのであるが、今日、多くの[[放送事業者]]は未曾有の厳しい財政状況に置かれており、「問題となりそうな部分は、はじめから避ける=事なかれ主義」傾向にあり、あたりさわりのない範囲にとどめるためであるといわれる。またドラマ制作などでも主に財政的な事情により、私有地道ではなく、公道を使う場合が多くなっており、この場合には例外なく、ヘルメット、シートベルトが必須、これを後で画像処理により除くのにも経費がかかることから行わないといったことによるとされる。
 
なお、放送禁止の用語については[[放送禁止用語]]を参照のこと。また放送禁止音楽については外部リンクを参照のこと。
 
== 参考文献 ==