「クインティリアヌス」の版間の差分

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『弁論家の教育』の素晴らしい部分は、もちろん、修辞学の技術面を扱っている部分で、[[アリストテレス]]の『弁論術』やキケロの『弁論家について』などと並んで、修辞学についての古代世界を代表する著作の1つである。弁論術の要素は次の5つに分かれる。発想(inventio)、配列(dispositio)、措辞(elocutio)、記憶(memoria)、口演(pronuntiatio)である。おのおのの要素、とりわけ最初の3つのために、クインティリアヌスは論点の発展と表現の中で、習得され・考察されなければならない要素すべてを徹底的に解説した。この徹底して実用的な叙述は、弁論家として・教師としてのクインティリアヌスの経験が反映され、多くの点で、この本は、ギリシアとローマの修辞学理論の完成と見なされるべきだろう。
 
この本でも他の論文でも、クインティリアヌスは一貫して、理論的なものよりも、むしろ実践的で応用できる面にこだわり続けた。現代の多くの理論家と違って、クインティリアヌスは「比喩的言語を言語学的な指示の定着に対する脅威として見てはいった」<ref>Leitch, 156</ref>。言葉の指示的な使用は常に第一次の意味を持ち、比喩的な言語の使用はごく稀に追加されるもので、決して置き換わるものではないというわけである。
 
===教育についてのクインティリアヌス===