「房室ブロック」の版間の差分

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=== 第1度房室ブロック ===
[[心房]]から[[心室]]に刺激伝導が遅延する病態。心電図上で、PQ時間が0.2秒以上となる。
これは心房の収縮を表すP波と心室の収縮を表すQ波の間が正常よりも開いている為に起こる。障害部位は通常は房室結節であり、迷走神経の過緊張による
通常、治療は必要としないが、原疾患がある場合はこれに対する治療を行なう。
 
=== 第2度房室ブロック(Wenckebach型 / Mobitz I型) ===
心電図上で、PQ時間が心拍ごとに延長していき、ついには心室に刺激が伝わらなくなりQRS波が欠損する。その後の心拍で、QRS波は再び現れる。これは一定の遅延間隔で房室伝導が保たれて居る事を意味するので、後述するモービッツ2型の2°AVブロックよりも軽症。障害部位は通常は房室結節であり、迷走神経の過緊張による
血行動態が安定である場合は治療は必要としないが、原疾患がある場合はこれに対する治療を行なう。また、血行動態が不安定な場合は薬物療法を実施することとなり、まず[[アトロピン]]、無効である場合には[[ドーパミン]]および[[アドレナリン]]、これも無効な場合はイソプロテレノールを使用する。
 
=== 第2度房室ブロック(Mobitz II型) ===
PQ時間はとくに変動しないが、突然QRS波が欠損する。障害部位は[[ヒス束]]以下。突然死をする事があるのでウェンケバッハ型の2°AVブロックよりも重症。人工[[ペースメーカー]]の適応となる。
 
治療としては、原則としては一時的ペーシングを行なうが、ペーシング準備中には血行不安定型Wenckebach型と同様の薬物投与を行なう。また、根治療法として[[心臓ペースメーカー]]植え込みを考慮する。
 
=== 第3度房室ブロック ===
'''完全房室ブロック'''ともいう。刺激伝導系上の障害により、[[心房]]から[[心室]]に刺激が全く伝わらない状態。心房と心室はそれぞれ独立して収縮するため、心電図上では、P波とQRS波がそれぞれ独立した別々の間隔で現れる。人工ペースメーカーの適応とまた、時に巨大I音(大砲音)が聞かれる。
 
治療としては、原則としては一時的ペーシングを行なうが、ペーシング準備中には血行不安定型Wenckebach型と同様の薬物投与を行なう。また、根治療法として[[心臓ペースメーカー]]植え込みを考慮する。
 
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