「強磁性」の版間の差分

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'''強磁性''' ('''Ferromagnetism'''きょうじせい) とは、隣り合う[[スピン角運動量|スピン]]が同一の方向を向いて整列し、全体として大きな[[磁気モーメント]]を持つ物質の[[磁性]]を指す。そのため、物質は外部磁場が無くても自発磁化を持つことが出来る。
 
室温で強磁性を示す単体の物質は少なく、[[鉄]]、[[コバルト]]、[[ニッケル]]、[[ガドリニウム]](18℃以下)である。
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== 強磁性体の性質 ==
 
強磁性体は、ある温度以上になるとスピンがそれぞれ無秩序な方向を向いて整列しなくなり、[[常磁性]]を示すようになる。この転移温度を、'''[[キュリー温度]]'''(Curie Temperature、キュリー点とも言う)と呼ぶ。
 
キュリー温度以上では、[[磁化率]](帯磁率)を<math>\chi</math>、[[絶対温度]]を''T''、[[キュリー温度|常磁性キュリー温度]]を<math>\theta_p</math>としたとき、
:<math> \chi = \frac{C}{T - \theta_p} </math>
となる。これを、[[キュリー・ワイスの法則]] (Curie-Weiss law) と呼ぶ。''C''は比例定数であり、これはキュリー定数と呼ばれる。
 
== 強磁性体の物理 ==
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== 新発見された強磁性体 ==
2004年に[[炭素]][[同素体]]でカーボンナノフォームの強磁性体が発表された。室温では数時間後にはその現象は消失してしまったが、低温ではより長く続いた。その物質は半導体でもあり、ホウ素と窒素の等電子化合物(isoelectronic compounds)ような同じような性状の物質も強磁性体ではないかと考えられる。ZnZr<sub>2</sub>という合金も28.5K(-244.65C)では強磁性体となる。
 
== 用途 ==