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==概要==
1950年代末の経営危機から立ち直ったBMWは、ノイエクラッセと称された[[BMW・1500/1600/1800/2000|1500]]の上級版として1800や2000を投入、[[1965年]]のフランクフルトショーでは2ドア・クーペ・モデルの'''2000C'''、'''2000CS'''を発表するなど、より上級の市場に向けてバリエーションを拡大させた。その一方、より小型軽量な2ドアモデルの'''[[BMW・02シリーズ|02シリーズ]]'''を登場させ、高性能版「2002」を追加するなど、高級でスポーティーなイメージを確立させようとしていた。モータースポーツ界においても1800のスポーティーモデル「TI」や2002はツーリングカーレースで活躍し、BMWのスポーティーなイメージは高まった。、
 
1967年には6気筒エンジンの[[BMW・2500/2800/3.0/3.3E3|2500/2800]]を投入、スムーズでパワフルないわゆる「ビッグシックス」エンジンの搭載によって、高級車市場における[[メルセデス・ベンツ]]の牙城を窺うと共に、2000C/CS系のクーペボディにも大型の6気筒エンジンを搭載することで高級パーソナルカー市場を開拓することとなった。6気筒エンジン搭載のクーペには、ヨーロッパツーリングカー選手権での活躍も期待された。
 
===基本構成===
基本的なボディデザインは、1965年登場の、ノイエクラッセと称された[[BMW・1500/1600/1800/2000]]系の4ドア・モデルを2ドアのクーペにした[[BMW・2000C/2000CS|2000C/CS]]を流用したものであるが、この際のクーペ化は1500系のデザイナーだった[[ジョバンニ・ミケロッティ]]ではなく、[[ベルトーネ]]のチーフデザイナー、[[マルチェロ・ガンディーニ]]が担当している。好悪が分かれたフロント周辺のデザインは、1967年に登場していたセダン版の[[BMW・2500/2800/3.0/3.3|2500/2800]]と同一イメージの丸型4灯式に改められ、6気筒シリーズの一員であることを示していた。
 
6気筒化に当たり、エンジンルームに大型の直列6気筒エンジンを載せるために、オーバーハングを大きく取った形になっている。3,000ccのエンジンには、[[ツイン・キャブレター]]と[[燃料噴射装置|インジェクション]]の2つのタイプの燃料供給があるが、同時期の[[BMW・2002]]シリーズとは違って、[[キャブレター]]は[[ゼニス・ストロンバーグ]]で、インジェクションは[[ボッシュ]]・[[燃料噴射装置|'''Dジェトロニク''']]であった。
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===2800CS===
[[1968年]]、最初に登場したのは'''2800CS'''であった。の
採用されたエンジンは、すでに大型4ドア・モデル'''[[BMW・3.0SE3|BMW2800]]'''に採用されていたボア×ストローク:86.0×80.0mm、2,788ccの水冷直列6気筒、SOHCエンジンである。これに35/40INATのゼニス・ストロンバーグ・キャブレター2基を装着し、9.0:1の圧縮比から最高出力170HP/6,000rpm、最高トルク23.6kg-m/3,700rpmを発揮させていた。
 
トランスミッションは、フロアシフトの4速M/TとZF製の3速A/Tが用意されており、4速M/Tのギアレシオは低い方から3.850/2.080/1.375/1.000、3速A/Tでは2.560/1.520/1.000であった。 エンジン出力としては4ドア・モデルと同じではあったが、車体が軽い分、最高速は4速M/T車で206km/h、3速A/T車で200km/hに達した。