「イワヒバ科」の版間の差分

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== 胞子と前葉体 ==
この類の胞子は茎の先端部に多数の[[胞子葉]]が集まってできた胞子葉穂の部分にできる。[[胞子のう]]は胞子葉に包まれるようにして一つずつ生じるが、これには大胞子のうと[[小胞子のう]]の区別がある。両者は外見上の差はほとんどないが、大胞子のうではその中に四個の大胞子が、小胞子のうには多数の小胞子が作られる。大胞子からは雌性の、小胞子からは雄性の前葉体が生じる。このような性質は現生のシダ植物ではこの類以外では[[ミズニラ科]]と[[サンショウモ]]や[[デンジソウ]]など[[水シダ類]]だけに見られるものである。
 
この胞子が発芽すると前葉体になる訳だが、この類の前葉体は特殊で、胞子の壁を破って外へ伸び出す事なく、胞子の壁の中で成熟する。このような前葉体を特に'''内生型'''という。雄性の前葉体では、胞子の内部に造精器が形成されるような格好になり、破れて[[精子]]を放出する。精子は先端に二本の[[鞭毛]]を持つ。雌性の前葉体の場合、胞子内部は細胞分裂し、胞子の壁の一部が破れて前葉体の一部がそこから顔を出し、そこに若干の根と造卵器が形成される。