「名探偵夢水清志郎事件ノート」の版間の差分
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中井麗一 2009年9月7日11:12(UTC) を統合 |
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『'''名探偵夢水清志郎事件ノート'''』(めいたんていゆめみずきよしろうじけんノート)は、[[講談社]][[青い鳥文庫]]より[[1994年]]から刊行されている、[[はやみねかおる]]による[[推理小説]]シリーズ。文庫版が[[講談社文庫]]から順次刊行されている。15年後の[[2009年]]、[[青い鳥文庫]]より完結編が発売された。
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== ストーリー ==
中学一年生
{{ネタバレ}}
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:岩崎姉妹の部屋と自分の洋館の部屋に直通している糸電話があり、それを通じて姉妹たちと連絡をとっている。それを利用して『夢水インターネットサービス』などというものを考え、亜衣たちからお金を取ろうとする事もある(大概は失敗している)。
:ソファーには『美湖』と『美由』という名前がついている。
==== 岩崎家 ====
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:本シリーズの主な語り手をつとめており、本作の[[ヒロイン]]。岩崎家の三つ子の長女。性格は、少し心配性だといわれる程しっかりとしていて、姉妹としての決定は大抵彼女が行う。夢水清志郎の越してきた洋館の隣に住んでいて、糸電話をひいている。しっかりものだけに、田舎のおばあちゃんから教えられたと言う民間療法で教授の風邪を看病したりしてる。
:しかし、
:推理小説が大好きで、第二回以降の江戸川乱歩賞受賞作品をすべて言える程。所持数も多く、持っている本でバリケードを作れてしまうくらい多い。学校では文芸部に所属し、読むだけでなく自身も小説を書いたりしており、江戸川乱歩賞を狙っている。中学三年生の時には、他に部長候補がいなかった(実際には後述の中井麗一がいるが、まず中井麗一のような人にはまず任せられない)所為
:大量の推理小説を読んでいるためか作品ごとに推理力が上がっていて「踊る夜光怪人」では、教授に「名探偵」と言われた。観察力も高い水準にあり、「いい目をしている」と褒められることも。また、語り手のためか、第六感が鋭く、バイバイエンジェルでは、事件の真相の夢をみたり、魔女の隠れ里でも教授が引っ越すのを察しりした。ときに、夢水の心中を察することも。因みに本シリーズで、名推理を披露しているのは夢水清志郎以外で亜衣と中井麗一のみ。
:容姿は、[[黒髪]]のセミロング(髪の色と長さは三姉妹ともほぼ同じらしい)
:視力は良く両眼とも2.0。運動神経は普通だが、経験により事件の時の反応はすばやい。成績は三人とも優秀らしい。
:漫画ではオレンジに近い茶髪のセミショートになっている。また、原作より更に鈍感。
;岩崎真衣(いわさき まい)
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==== 虹北学園 ====
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:虹北学園に通う[[中学生]]。通称、'''レーチ'''。その理由は「れいいち」と呼びにくいからということの他に、学校の成績が国語を除いて悪いためか「零知」(知識がゼロ)の意味もある。本人はレーチと呼ばれることを好ましく思っていないが、森川美琴に「レーチ先輩」と呼ばれるのはあきらめている。夢水清志郎に対しては、尊敬しているらしく、彼が敬語を使う数少ない人物でもある。自ら夢水探偵事務所の第一助手と名乗り、[[名刺]]まで作っている。当然、第二助手はいない。第三助手もいない。
:性格はずぼらで、髪を伸ばすという[[校則]]違反もしている他、昼は屋上で寝ていることなどから、亜衣からは「野蛮人」と呼ばれることもある(後にクラス委員長になった時などに亜衣以外の他の女子にもよく言われていた)。「天上天下唯我独尊」だが、夏祭りに亜衣を誘う電話をかけるのに躊躇する純情な面もあり、『踊る夜光怪人』では「相互主義」(本人談)。水野千秋や一之瀬匠など、年下の人間に慕われる傾向がある模様。完結編では、下級生に、亜衣にあげるためポケットに隠していた第二ボタン以外とられてしまった。また、亜衣によれば文芸部の部長を任せられるほどの責任感はないらしい。皆の前での一人称は「俺」だが、心の中では「僕」と呼んでいる。ただし、漫画版ではどちらも「俺」となっている。自分のことを心の中で「俺」と呼べるようになったとき、一人前になったような気がすると本人も感じていたようで「卒業」で心の中でも「俺」と呼称するようになった。国語の成績のみ良いらしいが、『いい目をしている』の意味を『観察力が良い』ではなく、『視力がよい』と思っている。また、そのことで亜衣から、『国語力がない』と言われている。国語以外の成績は良くないが、頭が悪いわけではなく、こと事件の時だけは頭脳明晰であると言ってもよい程。
:岩崎亜衣に対して好意を抱いていて、本の登場人物紹介に「亜衣の彼氏」と書かれているが、「卒業」までその気持ちを正直に伝えられずにいる。これについて、亜衣は肯定も否定もしていないが、疑問形の文は見られる。亜衣にかっこいいところを見せようとして[[文化祭]]の実行委員に立候補したこともある。クラブ活動も亜衣と同じ文芸部で、詩人を称しているが、作品を書いたことは一度もない。3年生になると、亜衣の他に部内に最上級生がいないため、副部長に就任した。文芸部の一つ下の後輩の水野千秋に好かれている。完結編では謝恩会の実行委員長に就任(亜衣は副委員長に強制的に任命)し、その後、長髪を利用してフランスの高校に合格、留学する。
:[[身長]]は標準より低めで、一年生の時は岩崎亜衣の方が10cm程高かった。そのためか身長の話題に敏感である。三年生になると亜衣とは身長差はほとんどなくなっている。校則を無視し、かなりの長髪で、その髪を輪ゴムでくくっている。そのためよく女の子に間違えられる。夢水からは白皙の美少年だと思われていたが、その後文化祭で夢水と初対面した時に幻滅されてしまい、その影響からか『亡霊は夜歩く』のラストで髪を短く切った。しかし、それ以降は再び元の長髪に戻っている。漫画版では短髪で、かつ[[金髪]]になっており、身長も亜衣より高くなっている。さらに、かなりの美少年になっており、真衣、美衣曰く「もてるらしい」。漫画版の人物紹介では、「亜衣のクラスメイト」となっている。
:姉が一人いる。小さい頃に[[黒電話]]で遊んでいると受話器が外れ、『110』にかかったことがある。マンガでは黒電話ではなくプッシュホン式。
:作者であるはやみねかおるによると「最初2作目である『亡霊は夜歩く』の一発キャラのつもりで作っていたがその後、いつにまにかレギュラーになっていた」と13作目の『笛吹き男とサクセス塾の秘密』でそう公言し、作者も「レーチ恐るべし!」といっている。尚、こうなったのは、はやみねかおるに“一介の書店人”中村巧が「レーチ」をレギュラーに是非と勧めたためであった(しかし、その次の作品では、本人は出てこなかった…が、「レーチ」が書いた年賀状は登場した)。
;片桐(かたぎり)
:文芸部員で、三年時には部長となる。亜衣たちの一学年上。通称「カマキリ部長」。[[純文学]]志向。麗一とは犬猿の仲。
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;上越(じょうえつ)警部
:夢水や三つ子と親しい、人情味のある小太りな中年警部(原作では年齢は50歳くらい、小太りな体型で髪が少々薄いのに対し、漫画版では30歳前後くらいでかなりスマート、髪はオールバックにして前髪を2、3本垂らしている、結構な男前となっている)。
:出会った当初は夢水のことを嫌っていたが(拳銃をつきだす程)、最近では、警察では解けないような不可解な事件を持ち込んでくることもある。所属している特別捜査課の仕事が忙しく、家族とのんびり休日を過ごすことを何よりの楽しみにしている。ウインクが下手で、両目をつぶってしまう。
:一見すると実力のある警部には見えないが、「そして5人がいなくなる」に自らも事件の全貌を知っていた事を示唆する発言がある事から、それなりの頭脳があるものと思われる。
:「そして5人がいなくなる」時には、ウインクが出来ていたが、その後、出来なくなっている。
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:おしゃれでちょっとアブナイ刑事で上越警部の部下。教授とは仲が悪い。[[アルマーニ]]の[[スーツ]]を着用している事が多い(腕時計は[[ロレックス]])。美人には弱いようで、「いつも心に好奇心!」収録の『怪盗クイーンからの挑戦状』では車ですれ違った美人(亜衣の台詞から判断すると同作品に収録された松原秀行氏の[[パソコン通信探偵団事件ノート]]シリーズに登場している野沢レイだと思われる。)にみとれハンドルを切り損ねたことも。
:仕事熱心ではあるが、情熱が空回りすることが多く、すぐ[[拳銃]]を抜く、[[手錠]]をちらつかせるなどの大袈裟な行為も目立つ(補導しようとするたびに[[手錠]]を出す)。実力も一般人以下なことが多いが、本人は自信過剰かつ想像力(妄想力?)豊富で、気づいていない。
:一度
=== 大江戸編 ===
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:超古流剣術「天真流」の使い手。絵者らと共に長屋に住む。見た目はやせて不健康そう。江戸城お庭番衆(後述)の生き残りと対決する。常に5人の親衛隊がまとわりついている。[[江戸城]]無血開城の後は清志郎左右衛門と共に旅することになり、ハワイ編にも登場する。かなりの[[蕎麦]]好きで、蕎麦のために命をかける程である。
:京都で[[新撰組]]が蕎麦屋で刀を抜き店主とけんかになった時、彼は怒って天真流を使い、新撰組の度肝を抜いた。また、江戸でも侍に蕎麦をひっくり返された時に、怒って天真流を使ったこともある。怒ると周りが見えなくなる人物らしい。
:子孫と思われる家系、あるいは人物として[[怪盗クイーンシリーズ]]主人公の
;絵者(えしゃ)
:三つ子(亜衣・真衣・美衣)が大家をしている長屋に住んでいる、「徳利鳩(とっくりはと。[[トリックアート]]のこと)」を用いる風変わりな絵描き。三つ子の見分けがつかない為、一人のときは「小娘」、3人でいるときは「小娘ども」と呼んでいる。絵そのものはとても上手で、絵者が描いた江戸城は本物と見違えるくらいなのだが、絵の中に人間は描かない。
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:巧之介と同じ見せ物小屋で働く軽業師。藍色の髪と目を持つ。宝(後述)から教わった為天真流も少し使える。大入道事件の時、教授に「屋根を塗り替えさせる」ということを頼まれて知り合いとなった。また、「怪盗九印」の異名を名乗って予告状を出して盗まれた人にとって不必要な物ばかりを盗んでいたが、夢水清志郎左右衛門に正体を見破られる。実はフランス人で、かつて父と共にフランスを捨てて日本に着たが、地震によって生き別れになってしまった。
:巧之介やゐつの子孫とおぼしき人物が幾人か、本シリーズあるいは[[怪盗クイーンシリーズ]]、[[虹北恭助シリーズ]]等に登場している。
:特にゐつの性質を受け継いでいる子孫の可能性がある人物として、
;宝(たから)
:巧之介やゐつの見せ物小屋の持ち主。温厚な老人だが、江戸城お庭番衆だった過去を持ち柴の育ての親でもある人物。
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{{DEFAULTSORT:めいたんていゆめみすきよしろうしけんのおと}}
[[Category:はやみねかおる]]
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[[id:The Great Detective Kiyoshiro Yumemizu]]
[[zh:名偵探夢水清志郎事件簿]]
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