「焦点 (光学)」の版間の差分
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[[File:DOF-ShallowDepthofField.jpg|thumb|部分的に焦点が合っているものの大部分は焦点が外れている像の例。]]▼
[[幾何光学]]における'''焦点'''(しょうてん、[[英語|英]]: focus)あるいは'''像点'''(ぞうてん、[[英語|英]]: image point)とは、物上の一点から出た[[光線]]が収束する点である<ref>{{cite web | title=Standard Microscopy Terminology | work=University of Minnesota Characterization Facility website | url=http://www.charfac.umn.edu/glossary/f.html | accessdate=2006-04-21}}</ref>。概念的には点であるとされるものの、物理的には「錯乱円」と呼ばれる空間的広がりを有する。このように焦点が理想的でなくなる原因としては、光学系の[[収差]]が挙げられる。収差が無視できる場合に実現できる最小の錯乱円は、光学系の[[開口 (光学)|開口]]での[[回折]]によって生じる[[エアリーディスク]]である。開口径が大きくなるほど収差は酷くなる傾向がある一方、エアリーディスク径は小さくなる。▼
'''像点'''(ぞうてん、
焦点は、物が無限遠にある場合の像点である。誤解を招く恐れのない場合には像点を焦点と呼ぶこともある。
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▲* [[レンズ]]・[[球面鏡]]・[[放物面]]鏡などに関しては、光軸に平行な平行光束が収束する点である。レンズでは光が両側から入射できるため、主焦点は2つ存在する。レンズや鏡の[[主点]]から主焦点までの空気中での距離は[[焦点距離]]と呼ばれる。
* [[楕円]]面鏡は2つの焦点を持つ。片方の焦点を通った後に鏡面で反射された光線は、もう片方の焦点を通る。▼
[[スクリーン]]や[[カメラ]]の撮像面などの上で、物点からの光がほぼ最大限に収束されている場合は「焦点内」「ピントが合っている」などと言われ、十分収束されていない場合には「焦点外」「ピントが外れている」などと言われる。焦点内・外の境界は[[錯乱円]]を基準として判断される場合がある。
凸の放物面鏡は、光軸に平行な光線を焦点から出てきたかのような光路へと反射し、逆に[[焦点]]に向かって進む光線を反射して光軸に平行な光線にする。▼
==幾何学における焦点との関係==
凸の楕円面鏡は片方の焦点に向かって進む光線を、もう片方の焦点から出たかのような光路へ反射する。どちらの焦点も鏡の向こう側に位置する。▼
{{main|焦点 (幾何学)}}
凸の双極面鏡は鏡のこちら側の焦点から出た光線を、鏡の向こう側の焦点から出たかのような光路へ反射する。逆に、鏡の向こう側の焦点へ向かう光線を鏡のこちら側の焦点へと反射する。これは[[反射望遠鏡#カセグレン式|カセグレン式反射望遠鏡]]に用いられる。▼
[[幾何学]]においては[[円錐曲線]]の定義に用いられる2点を[[焦点 (幾何学)|焦点]]と呼ぶ。円錐曲線を回転させてできる[[回転体]]面を鏡面としたものは、光学部品としてよく用いられる。以下、この節では幾何学的焦点を単に焦点と表記する。
凹面鏡の場合には以下のような性質を持つ:
* 放物面鏡は、光軸に平行な光線を焦点を通るように反射する。逆に、焦点に向かって進む光線を反射して光軸に平行な光線にする。
* [[楕円]]面鏡<ref group="註">[[回転楕円体]]のうち長球を用いた鏡を楕円面鏡と呼ぶ事が多い。[[扁球]]を用いた物は扁球面鏡と呼ばれる。</ref>では、片方の焦点を通った後に鏡面で反射された光線は、もう片方の焦点を通る。
凸面鏡の場合にも凹面鏡と対称的に、以下のような性質を持つ:
▲* 凸の楕円面鏡は片方の焦点に向かって進む光線を、もう片方の焦点から出たかのような光路へ反射する。どちらの焦点も鏡の向こう側に位置する。
▲* 凸の双極面鏡は鏡のこちら側の焦点から出た光線を、鏡の向こう側の焦点から出たかのような光路へ反射する。逆に、鏡の向こう側の焦点へ向かう光線を鏡のこちら側の焦点へと反射す
これら各種の非球面鏡の利用例としては[[反射望遠鏡]]が参考になる。
== 脚注 ==
<references group="註"/>
== 関連項目 ==
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*[[焦点深度]] - [[:en:Depth of focus]]
*[[遠点 (眼科学)]] - [[:en:Far point]]
*[[焦点
*[[固定焦点]]
*[[ボケ (写真)]]
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