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'''悪筆'''(あくひつ、英:Cacography)とは、一見読めないような書き物のことを指す。多くの場合、書いた人自身にしか読めない。[[暗号]]とは別物である。暗号は読めないことを目的として通常でない表記法を取るのに対して、悪筆は通常の表記法を用いているのに読めない、あるいは読みにくいものを指す。
{{特筆性}}
'''悪筆'''(あくひつ、英:Cacography)とは、一見読めないような書き物のことを指す。多くの場合、書いた人自身にしか読めない。[[暗号]]とは別物である。暗号は読めないことを目的として通常でない表記法を取るのに対して、悪筆は通常の表記法を用いているのに読めない、あるいは読みにくいものを指す。
 
読めない原因としては、字が下手であること、下手ではないにしろ個性的であることが挙げられる。上手で流暢な場合には、素人には読めなくても専門家には読めるので、悪筆とは言わない。
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他方、他人に読ませることを目的とする場合は、そもそも読めないのでは目的を達せないから、普通は読めるような字を書く努力をするものである。しかし、読んでさえくれればよい、しかも、読ませる方の力が強い場合はその限りではない。たとえば有力な作家の場合、編集者が読めればよいのであって、悪筆でもよい作品が描ければいいのだから、悪筆の例もある。悪筆四天王という呼称もあり、[[石原慎太郎]]、[[黒岩重吾]]、[[田中小実昌]]、[[川上宗薫]]だそうである。
 
欧文の場合、いわゆる[[筆記体]]の弊害が大きい。
 
このような悪筆に由来する混乱から奇妙な名前を生じた例もある。たとえば[[イチョウ]]の学名は ''Ginkgo'' であるが、このような発音をイチョウの名前に対して用いる例はない。これはイチョウの漢字書きである銀杏を音読みしたギンキョウ、これをローマ字書きした Ginkyo、ここから、筆記体の g y が似ていることから間違えられたのが起源と考えられている<ref>{{Citation
| author = W. Michel
| date = 6. Dec 2005
| series = Research Notes
| title = On Engelbert Kaempfer's "Ginkgo"
| url = http://www.flc.kyushu-u.ac.jp/~michel/serv/ek/amoenitates/ginkgo/ginkgo.html
| accessdate = 2009-09-28
}}</ref>。
 
[[沖縄県]][[沖縄市]]の旧名である[[コザ]]は、一説によれば本来はゴヤであったらしい。漢字では胡屋と表記し、これを安易に音読みしてローマ字表記すると Koya となるが、ここでやはり g y の混乱が生じたことからコザという名が生まれたらしい。
 
== 脚注 ==
{{reflist}}
 
== 関連項目 ==
* [[誤記]]
* [[誤植]]
 
{{DEFAULTSORT:あくひつ}}
[[Category:表記]]
 
[[de:Verballhornung]]
[[en:Cacography]]
[[ko:발호른화]]
[[nl:Verbastering]]
[[ru:Эрратив]]