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'''教会旋法'''('''きょうかいせんぽう''')は、古い時代に、[[ヨーロッパ]]の[[音楽]]で用いられた[[旋法]]である。[[カトリック]]教会で歌われている[[賛美歌|聖歌]]に用いられる旋法で、[[ローマ教皇]][[グレゴリウス一世]][[6世紀|6]]~[[7世紀]]頃にまとめたものが起源とされいる。[[16世紀|16]]~[[18世紀]]前半に[[和声]]による音楽が出現するころ、和声的な要求によりカデンツの法則を適用しやすい[[長調]]、[[短調]]にまとめあげられ、失われていった。
 
しかし現代、新たな音楽の可能性の追求の中で見直され、復権した。[[19世紀]]末(後期[[ロマン派]]の時代)に西洋音楽は[[調性]]の崩壊が起こり混迷していた。こうした中、[[クロード・ドビュッシー|ドビュッシー]]は[[20世紀]]初頭、旋法の手法を導入することにより、新しいひとつのスタイルを示した。このころを[[印象派]]の時代という。また、教会旋法は、ジャズにおいて[[ビバップ|ビー・バップ]]・スタイルの行き詰まりを打開するために、1960年初頭に[[マイルス・デイビス]]は教会旋法からヒントを得て旋法の手法を創り上げた(これは、前述の[[クラシック音楽|クラシック]]において後期ロマン派の混迷を打開したドビュッシーの行ったことと同じである)。また、[[ジョン・コルトレーン]]は、狭義の調性(長調と短調)に基づく音楽において、[[和音|コード]]のアベイラブル・ノート・スケールとして旋法を利用するという手法を高度に創り上げた。これにより従来の音楽であってもまったく新しい表現が可能となった。このように、教会旋法は、その本来の役割以外の場所でも活躍している。
しかし現代、新たな音楽の可能性の追求の中で見直され、[[印象派]]に利用されたりするなどして、復権した。また、教会旋法は、[[コード理論]]に吸収されるなど、その本来の役割以外の場所でも活躍している。
 
== 教会旋法の一覧 ==