「固定観念」の版間の差分

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[[宗教]]的[[信念]]にも固定観念が含まれている場合がある。[[アブラハムの宗教]]([[ユダヤ教]]、[[イスラム教]]、[[キリスト教]]等)の[[教義]]にも、[[ヒンドゥー教]]、[[仏教]]にも、また[[神道]]にも、そういった要素はいくらか含まれていることがある。ただし宗教の目的は、科学の目的とは異なるものであり、人間の[[幸福]]を目的とする体系においては、固定観念は必ずしも悪いばかりではない。つまり良い効果をもたらすことも多い。例えば、実際に人生で理不尽な目に会い、様々なことに確信が持てなくなり、不安感にさいなまれている人にとっては、何らかの安定した観念を持つことが精神衛生上、あるいはその日を生きてゆく上で、極めて大切な役割を果たすことがある、ということは十分に考慮する必要がある。
 
== 社会と差別構造 ==
 
[[インド]]においては現代もなおジャーティ・[[カースト]]制度が存在し、古代の四カースト制度も、最上位カーストの[[バラモン]]階級はこれを維持している。あるいは、[[公民権運動]]が広範囲な社会的影響を与えた[[アメリカ合衆国]]においても、かつて公然と主張されていた[[白人]]の優位思想が、なお現代においても存続している。
 
[[先進国]]とされる[[イギリス|英国]]は階級社会でもあり、明瞭な形では現れないが、なお[[貴族]][[階級]]と[[庶民]]階級の対立が存在する。一般庶民出身者であっても、英国貴族に列せられる例が存在しない訳ではないが、何世紀、あるいはそれ以上の長い歴史を持つ貴族の家系があり、彼らは[[ヨーロッパ|欧州]]の[[王家]]や貴族家系と[[姻戚]][[関係]]を多く持ち、一部の人々は、貴族と庶民は、[[血統]]的な観点から人種が異なるという固定観念を持っている。
 
差別意識や偏見は容易に解消できないものであり、それは特定社会における[[階級]]分化とも密接に関連する。[[富裕]]な者と[[貧困]]な者のあいだに差別が存在することがある。差別や偏見には、現実的な社会的経済的地位の分化が基盤にあることがあり、それ故、この種の差別意識は、[[社会構造]]や[[経済]]の構造からして、相互の境界を越えた階級間移動が困難となるに比例して、固定観念となる傾向がある。
 
== 関連項目 ==