「ヨシ原」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
Ks (会話 | 投稿記録)
6行目:
[[ヨーロッパ|欧州]]におけるヨシ原を構成する種の殆どが[[ヨシ属]]と[[ホタルイ属]]に属する。日本のヨシ原は、淡水域では[[クサヨシ]]や[[ガマ]]類、汽水域では[[アイアシ]]、[[シオクグ]]、[[ハマボウ]]などを伴う。
==環境==
多くの有機物が集まり、分解が行われる肥沃な場で、生産量は大きい。水の増減によって冠水と干出を繰り返す点から、特に[[淡水魚]]は産卵場所や稚魚の発育場所としてヨシ原を利用するものが多い。[[コイ]]などは増水時にヨシ原に侵入して産卵し、稚魚は水が引くまで隠れ場所の豊富なヨシ原の中で成長する。また[[水鳥]]の摂餌場としても重要である。小型の鳥には芦原を主たる生活の場とする例もある。
 
他方、底質は[[泥]]で半ば水につかること、生えている植物が横枝がなく茎が縦に伸びるばかりの構造であることなど、環境としては比較的単純で、生息する生物はある程度制限される。ただしヨシ原に特有の生物やヨシ原を好む生物も多い。海水の影響が強い場合には、多くのカニ類が見られる
 
他方、底質は[[泥]]で半ば水につかること、横枝がなく茎が縦に伸びるばかりの構造であることなど、環境としては比較的単純で、生息する生物はある程度制限される。ただしヨシ原に特有の生物やヨシ原を好む生物も多い。
==利用==
ヨシ原を通る水は広範囲に広がる根系とそこに棲む微生物が汚水を栄養として使うことで効果的に浄化される。このため、人工的なヨシ原を小規模で効率的な「[[下水]]処理施設」として利用する例もある。