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== 実在の火星人の探求 ==
1877年の[[火星]]大接近の際、[[イタリア王国]]のミラノの天文台長である[[天文学者]] [[ジョヴァンニ・スキアパレッリ]] (Giovanni Virginio Schiaparelli) が、火星を口径22cm屈折望遠鏡で観測しているときに、火星全体の表面に線状模様があることを発見した(なお線状模様についてはこれ以前にも複数の観測者によってみいだされている)それを 発表の際 {{lang|it|''Canali'' }}([[イタリア語]]で「[[溝]]・[[水路]]」の意)と記述したものを、[[英語]]に翻訳された際 {{lang|en|''Canal''}} (英語で「運河」の意)と誤訳され、「それは[[運河]]である」という説になった。この根拠として当時挙げられていたものとして、
この根拠として当時挙げられていたものとして、
* 模様が直線や円などのなす[[幾何学]]模様で、とても自然に造られたようには見えないこと
などがあった。
 
また、運河があるのならそれを作ったものがいなければならないということで、火星人が存在するに違いないという説が広まり始めた。また、運河は火星全体を覆うように縦横に張り巡らされており、これほど大規模な施設を建造できるなら、火星人は地球人よりはるかに進んだ文明を持っている、という説も出された。
 
[[ImageFile:Lowell Mars channels.jpg|right|250px|thumb|ローウェルが「観測」した火星の運河]]
火星人が存在するという説を強く支持した人々のうちの1人が、[[アメリカ合衆国]]の天文学者[[パーシヴァル・ローウェル]] (Percival Lowell) で、火星および火星人の研究に大いに貢献した。彼は実業界の出身で、火星観測のため私財を投じて、[[ローウェル天文台]]をアリゾナに建設した。
 
20世紀後半には多くの[[火星探査機]]が火星を直接観測し、また地上からも大口径の[[望遠鏡]]による観測が可能となったことで、線状模様に見えたものはより微細な状態として観測されるようになった。その結果、運河も発見されておらず、火星表面にはほとんど水が存在しないことも判明した。また惑星形成理論に照らしても、火星での生物の存在は確認されておらず、当然ながら火星人の存在は天文学では証明されてはいない。
 
== フィクションの火星人 ==
[[ImageFile:War of the Worlds original cover bw.jpg|right|250px|thumb|火星人と火星人の戦闘機械を描いた『宇宙戦争』の表紙]]
[[イギリス]]の[[SF作家]]、[[ハーバート・ジョージ・ウェルズ|H・G・ウェルズ]]が[[1897年]]に小説『[[宇宙戦争 (H・G・ウェルズ)|宇宙戦争]]』を発表し、そこに登場した[[タコ]]のような火星人のイメージが世間に定着した。異常に発達した頭脳に対して四肢は退化しており、消化器官も退化していて動物の血液を直接摂取して栄養を得る。これらの特徴は、一応は火星の環境を考慮している。すなわち、重力が地球より小さいから体を支える構造が軟弱で、空気が薄いから空気を吸い込む部分が大きい。「トライポッド」(3本脚の意)と呼ばれる巨大戦闘機械によって地球上を蹂躙するが、地球の[[病原体]]に対して抵抗力を持たなかったために全滅する。タコ型火星人はその後も様々な作品に頻々と登場することになる。
 
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* [[キャプテン・フューチャー]]([[エドモンド・ハミルトン]])
* [[ジョージ・アダムスキー]]
* [[火星の生命]]
 
[[Category{{DEFAULTSORT:火星|かせいしん]]}}
[[Category:架空の地球外生命体|かせいしん火星]]
[[Category:架空の地球外生命体]]
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[[it:Marciano]]