「カワサキ・KR (ロードレーサー)」の版間の差分

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== KR-2 ==
'''KR-2'''(ケイアールツー)は、カワサキ初の[[水冷エンジン|水冷]]2気筒[[エンジン]]のロードレーサーである。排気量は125cc、ミッションは9。他の日本メーカーのロードレーサーは4気筒エンジンを搭載していたが、{{MGP|1969}}の気筒数制限のレギュレーション(250ccクラス以下のエンジンは2気筒以下)により復活し、[[デイブ・シモンズ]]がKR-2を駆り、125cc世界チャンピオンになる<ref name="グランプリを走りたい p47,p48">『グランプリを走りたい』(p47, p58)より。</ref><ref>『Motocourse: 50 Years of Moto Grand Prix』(p93)より。</ref>。
 
== KR-3 ==
'''KR-3'''(ケイアールスリー)は、[[水冷エンジン|水冷]]<ref name="国産二輪車物語 p172">『国産二輪車物語』(p172)より。</ref>[[V型4気筒]]125cc[[エンジン]]を搭載したロードレーサーである。[[1960年代]]に開催された最後の日本グランプリ({{MGP|1967}})を走った。エンジン特性は非常にピーキーであるため、ミッションは14であった。{{MGP|1969}}のレギュレーション変更により、125ccエンジンは2気筒までとなったため、開発は中止された<ref name="グランプリを走りたい p47,p48" />。
 
== KR250 ==
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KR350は左側に[[ロータリーバルブ]]を配置し、[[インレット]]には直径36mmの[[ミクニ]]の[[キャブレター]]を2基装備。
<!-- クーラント -->
[[クーラント (曖昧さ回避)#機械工学|クーラント]]は、普通の[[2ストローク機関|2ストローク]][[エンジン]]のように[[クランクケース]]<ref>[[バイク]]の[[エンジン]]を構成する大きな部品の一つで、[[シリンダー]]の下に配置されている --&mdash; [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p32)より。</ref>には送らず、[[シリンダーヘッド]]<ref>[[バイク]]の[[エンジン]]を構成する大きな部品の一つで、[[シリンダー]]の上部に配置されている --&mdash; [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p32)より。</ref>に送られるようになっており、冷えているクーラントで5ポートシリンダーのツインエキゾーストポート周囲の最も熱い部分を最初に冷却できるようになっている。このエンジンの最適運転温度は70℃である。
<!-- シャシー -->
[[シャシー]]は、当時としては標準的な[[クロムモリブデン鋼]]の[[鋼管|チューブラー]][[鋼|スチール]]シャシーである。
<!-- リアサス -->
[[リアサスペンション]]<ref>強力な[[ばね#形状|コイルスプリング]]と[[ショックアブソーバー|ダンパー]]で構成された、バイクの後輪用[[サスペンション]]のこと --&mdash; [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p182)より。</ref>は、ヤマハのような[[カンチレバー]][[モノ]][[ショックアブソーバー|ショック]]ではなく、「[[ユニトラックシステム|ユニトラック]]」と呼ばれる[[ロッカーアーム]]機構を採用した。
 
KR350の[[フレーム]]の設計は、[[1970年代]]のロードレーサーに見られた[[ハンドリング]]に癖があってライディングが難しいフレームから、よりハンドリングが良くなった[[1980年代]]のアルミシャシーへ移り変わる過渡期のものであった。
 
フロントブレーキは、他のロードレーサーが[[ダブルディスク]]<ref>[[ホイール]]の左右に[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]を取り付けた[[ブレーキ]]装置 --&mdash; [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p166)より。</ref>を採用していたのに対し、KR350は乾燥重量を104kgに抑えることができたため、[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]を1枚(シングルディスク)にすることができた。
 
KR350の成功には3つの理由がある。
# 他の日本のファクトリクスチームが350ccクラスに本格的に参戦しなかった。
# 優れた信頼性を備え、メンテナンスが容易であった。
# [[ロードレース世界選手権|WGP]]の歴史において、最も優秀なミドルクラス(250ccクラス、350ccクラス)のライダーに入る、[[コーク・バリントン]]と[[アントン・マンク]]をファクトリクスライダーとして迎え入れることができた。
 
'''1980年型の仕様'''
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<!-- * [[バルブ]] - [[ロータリーバルブ]] -->
* [[排気量]] - 349.89cc
* [[馬力|出力]] - 75bhp<ref name="bhp">brake horsepower。ブレーキ[[馬力]]のこと --&mdash;『ジーニアス英和辞典 第3版』([[大修館書店]]、2002年、[[シャープ]][[電子辞書]] PW-9600 収録)より。</ref>/11800rpm
* [[キャブレター]] - 36mm [[ミクニ]] x 2
* [[イグニッション]]<ref name="イグニッション">[[エンジン]]の点火装置のこと --&mdash;『[[ジーニアス (辞典)#英和辞典|ジーニアス英和辞典]] 第3版』([[大修館書店]]、2002年、[[シャープ]][[電子辞書]] PW-9600 収録)より。</ref> - [[国産電機]] [[キャパシター・ディスチャージド・イグニッション|CDI]]
* [[ギヤボックス]] - 6
* [[クラッチ]] - [[クラッチ#湿式・乾式クラッチ|乾式]]多板
* [[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]] - [[鋼管|チューブラー]][[鋼|スチール]]・[[フレーム形式 (オートバイ)#クレードルフレーム|ダブルクレードル]]
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** [[サスペンション#後輪|リアサスペンション]] - アルミ角断面[[スイングアーム]] + [[ユニトラックシステム|ユニトラック]][[リンク機構|リンク]] + [[カヤバ工業|カヤバ]] [[モノ]][[ショックアブソーバー|ショック]](1本サス)
* [[ブレーキ]]
** フロントブレーキ - 直径310mm [[ボグル&ブラウン]] [[鋳鉄]][[ブレーキローター|ディスク]] + カワサキ 2ピストン[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]<ref>[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]に[[ブレーキパッド]]を押し付けて制動力を得るための装置 -- [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p168、169)より。</ref> x 1(シングルディスク)
** リアブレーキ - 直径210mm カワサキ [[アルミニウム合金|アルミ]]ディスク + 2ピストンキャリパー x1
* 車重(乾燥)- 104kg
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<!-- 画像 -->
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'''KR500'''(ケイアールごひゃく)は、[[水冷エンジン|水冷]][[2ストローク機関|2ストローク]][[スズキ・ロードレーサー#スクエア4気筒|スクエア4気筒]]500cc[[エンジン]]を搭載したワークスマシンのロードレーサーである。
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[[画像:GazouBoshu.png|300px|thumb|right]]
<!-- 本文 -->
'''KR750'''(ケイアールななひゃくごじゅう)は、[[F750 (ロードレース)|F750]]選手権用ロードレーサー(競技用[[オートバイ|バイク]])である。[[エンジン]]は[[2ストローク機関|2ストローク]][[水冷エンジン|水冷]][[直列エンジン|直列]]3気筒。初期型のKR750は不安定なハンドリングとカワサキのファワートリーカラーであるライムグリーンに掛けて「グリーンミーニー」(green meanie)meanie - 意訳「緑の意地悪バイク」)と呼ばれた。
 
[[国際モーターサイクリズム連盟|FIM]]がF750の最低[[ホモロゲーション]]台数を25台に減らし、さらに、どのようなバイクでもよい、という決定をしたので、KR750が誕生した。
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'''1976年、アーブ・カネモトとギャリー・ニクソンの活躍'''
 
[[1976年]]、KR750はチャンピオン・シップに手が掛かった。[[アーブ・カネモト]]がチューニングした3気筒[[エンジン]]は10000rpmまで回り、また、レース・シーズン中盤から使い始めた特製[[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]]によって、このKR750を駆る[[ギャリー・ニクソン]]はポイント・リーダーとなった。しかし、レース・シーズン終了後、[[国際モーターサイクリズム連盟|FIM]]は、ギャリー・ニクソンが勝っていたはずの第2戦[[ベネズエラ]]の結果を破棄しため、ギャリー・ニクソンとKR750はチャンピオンになれなかった。
 
'''KR750の終焉'''
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* [[キャブレター]] - 36mm [[ミクニ]] x 3
* [[イグニッション]]<ref name="イグニッション" /> - カワサキ [[キャパシター・ディスチャージド・イグニッション|CDI]]
* [[ギヤボックス]] - 6
* [[クラッチ]] - [[クラッチ#湿式・乾式クラッチ|乾式]]多板
* [[フレーム形式 (オートバイ)|フレーム]] - [[鋼管|チューブラー]][[鋼|スチール]]・[[フレーム形式 (オートバイ)#クレードルフレーム|ダブルクレードル]]
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** [[サスペンション#後輪|リアサスペンション]] - 角断面[[スイングアーム]] + フォックス・ツイン[[ショックアブソーバー|ショック]](2本サス)
* [[ブレーキ]]
** フロントブレーキ - 直径296mm カワサキ[[鋼|スチール]][[ブレーキローター|ディスク]] + カワサキ 2ピストン[[ブレーキキャリパー|キャリパー]]<ref>[[ブレーキローター|ブレーキディスク]]に[[ブレーキパッド]]を押し付けて制動力を得るための装置 -- [[#参考文献|参考文献]]『図解雑学 バイクのしくみ』(p168、169)より。</ref> x 2(ダブルディスク)
** リアブレーキ - 直径260mm [[ハント]] [[アルミニウム合金|アルミ]]ディスク + カワサキ 2ピストンキャリパー x 1
* [[ホイールベース]] - 1365mm