「名鉄5700系電車」の版間の差分

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加えて[[日本国有鉄道]](国鉄)が[[名鉄名古屋本線|名古屋本線]]と競合する[[東海道本線]]の[[快速列車]]に「[[名鉄特急#国鉄・JR東海道本線の中京圏における輸送|東海ライナー]]」と銘打って[[国鉄117系電車|117系電車]]を投入して攻勢に出ていたうえ、[[1987年]]の[[国鉄分割民営化]]によるサービス向上が予想されていた。このため、初期のSR車両を置き換え高速、急行列車の強化を図るべく投入された車両であり、それまでの名鉄2ドア車の快適性にさらに磨きを加えたものとなった。
 
名鉄では、[[名鉄7000系電車|7000系]][[パノラマカー]]など客室より前方への見通しのよい車両が乗客から好評を得てきた。そのため、5700系・5300系においてもこれが配慮され、支線乗り入れも考慮したためパノラマカーのような展望室構造とはならなかったものの、前面窓および車掌台側の乗務員室と客室の仕切りの窓が拡大され、客室からの前方視野を十分に確保した<ref>高運転台ながら助士側の窓を拡大して眺望を確保する手法は[[近鉄10100系電車|近鉄10100系]]の貫通式前面で既に採用されており、本形式が最初ではない。また本形式登場後名鉄自身の新造車はもとより、[[国鉄213系電車|国鉄213系]]やJR東海[[国鉄211系電車|211系5000番台]]などに波及した。但し本系列では2008年以降に高さ20cm弱の機器(運転情報状況記録装置)が搭載されたため眺望に影響が出ている。</ref>。その直後の座席2列は広幅のものとし、大人1人と子供2人が座れるように配慮した。そのうち最前列の座席は背もたれを低くし、2列目の座席からも前面展望が利くようになっている。ほかにも客室窓が連続窓構造であることや、先頭車の客室最前部に7000系白帯車(特急仕様車)と同一のデジタル式[[速度計]]が取り付けられるなど、パノラマカーの後継車としてその伝統を受け継いでいる点が随所に見られる。さらに新製車では5000系(初代)2次車以来30年振りの前面曲面ガラスや、[[名鉄8800系電車|8800系]]に続いて採用となった客室窓の[[繊維強化プラスチック|FRP]]製内枠が特徴である。横引き[[カーテン]]のタッセルは布帯から金具に変わり、追って従来車にも波及した。内壁の化粧板は[[名鉄3700系電車 (2代)|3780系]]以来20年振りのクリーム色が採用され、のちに[[名鉄7000系電車#7500系|7500系]]の更新時や、模様は異なるが7000系の白帯車にも採用された。
 
7000系後期車と同じように客用ドア横に[[行先票#号車札・種別札・愛称札|号車札・種別札]]受けが取り付けられている。一部[[座席指定席|指定席]][[名鉄特急|特急]]運用当時には「一般車」のサボを掲示していた。なお車両によっては側面の[[方向幕|種別・行先表示器]]の駅名表示コマ数が20コマと少ない<ref>名鉄の通常の種別・行先表示器の駅名表示は60コマである。</ref>ため、一部の駅名<ref>[[佐屋駅|佐屋]]、[[西尾駅|西尾]]、[[吉良吉田駅|吉良吉田]]、[[金山駅 (愛知県)|金山]]、[[新羽島駅|新羽島]]、[[津島駅|津島]]など。</ref>が表示できず白地無表示になっていることがある。