「九九式艦上爆撃機」の版間の差分

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九九艦爆はこの後も戦場に投入され続け、戦歴は珊瑚海海戦、ミッドウェイ海戦、ソロモン海戦、南太平洋海戦、「い」号作戦、「ろ」号作戦、マリアナ沖海戦、フィリピン島決戦、沖縄決戦に至る。
 
珊瑚海海戦では翔鶴と瑞鶴の艦爆隊が投入された。昭和17年5月7日、駆逐艦1隻シムスを撃沈しタンカー1隻を撃破した。翌8日には決戦が行われ、33機の九九艦爆が攻撃に参加、空母レキシントンに250kg爆弾2発、ヨークタウンに21発の命中弾を浴びせ撃破した。レキシントンはこの攻撃で大破炎上し、アメリカ軍の駆逐艦によって雷撃処分された。艦爆隊の損失は9機である。
 
ミッドウェ海戦では赤城、加賀、蒼龍が沈没する中、飛龍は2度にわたって反撃を行い、ヨークタウンを撃破炎上させた。第一次攻撃に参加した九九艦爆は18機である。九九艦爆は通常250kg爆弾5発、陸用爆弾1発、計63発の命中弾を与えたものの、18機中13機を失った。ヨークタウンは大破し、翌日にも日本軍の潜水艦の雷撃を受け、沈没した。
 
昭和17年8月24日における第二次ソロモン海戦で、翔鶴と瑞鶴の艦爆隊は空母エンタープライズを攻撃、27機の九九艦爆が出撃し急降下爆撃を敢行した。これによりエンタープライズは3発の命中弾を受けた。エンタープライズは中破して後退、しかし艦爆隊は23機を失った。
 
南太平洋海戦では、昭和17年10月26日、瑞鶴の艦爆隊21機が出撃し、空母ホーネットに命中弾5発を与えた。翔鶴艦爆隊の19機はエンタープライズを攻撃し3発が命中。また隼鷹艦爆隊17機が出撃、重巡サン・ジュアンと戦艦サウスダコタに命中弾1発を与えた。さらに4機が漂流状態のホーネットを攻撃して1発を命中させた。放棄されたホーネットはこの後日本軍の駆逐艦に雷撃処分された。この戦果の代償として艦爆隊は40機を喪失した。
 
「い」号作戦以降は艦爆隊が陸上基地へ進出して戦うようになった。また、陸上基地航空隊に配備された九九艦爆が作戦参加の主体となっていく。