「ミニアチュール」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
TXiKiBoT (会話 | 投稿記録)
m ロボットによる 追加: eo:Enluminuro
Dr jimmy (会話 | 投稿記録)
60行目:
フランスとフランドル画派のミニアチュールはまったく平行して活動していたが、15世紀の半ばにはそれぞれの国ごとの特徴が目立つようになった。フランスのミニアチュールは、優れた作品も生み出されたが、全体としては質が低下した。人物描写は不正確になり、深みがない硬質の描写を、過度の金箔装飾でごまかそうとする傾向がみられた。
 
15世紀後半のフランドル画派は、当時最高峰であった。フランドルのミニアチュールは柔らかさと色の深みを備えており、さらに服の襞や人物表現や細部の扱いへのこだわりはさらに追されていった。<!-- the Flemish type of the Virgin's face, for example, with its full, high forehead, can never be mistaken. 例えば聖母の顔は、誤解なく額を高く豊かに描く描いている。 -->この時代、フランドルの優れたミニアチュール作品では色の柔らかさ・鮮やかさの表現に成功していた。この高水準は15世紀を超えて続き、かつ多くの優れた作品が数十年後まで残る好評を博していた。
 
先述した、細部へのこだわりに関する事柄は、グリザイユ形式のミニアチュールにもさらに強く当てはまる。色彩がないことから、なおさら細部へ力点が置かれたのだ。特に北フランドルのミニアチュールによく見られ、服の襞を角張った線で書くところなどから、木彫芸術との関連もしばし見受けられる。