「流行性角結膜炎」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Fewlon (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
1行目:
{{medical}}
 
'''流行性角結膜炎'''(りゅうこうせいかくけつまくえん)(EKC:epidemic keratoconjunctivitis)は[[ウイルス]]で起こる急性の結膜炎のことで、別名「'''はやり目'''」ともいわれ、感染力が強い。[[学校保健安全法]]上の[[学校感染症]]の一つで、感染の恐れがなくなるまで登校禁止となる。また、児童に限らず成人が感染した場合でも原則的に出勤停止となり、特に医療従事者の感染は時に患者への二次感染を引き起こす
 
==原因・症状==
主に[[アデノウイルス]]8型により引き起こされるが、19型・37型によっても引き起こされる。以前はプールでうつる夏の病気だったが、近頃では一年中見られるようになった。1~2週間程度の潜伏期の後、発症する。結膜炎+角膜炎を起こすため、角結膜炎と呼ばれる。また全例ではないが、耳前[[リンパ節]]の腫脹を伴う
 
===結膜炎===
11行目:
*涙目になったり、まぶたがはれることもある
*視力が少し低下する場合がある
*症状が重くなると、耳前[[リンパ節]]がれて触ると痛みを伴う
*症状が強い人の場合は、まぶたの裏の結膜に白い膜ができ、眼球の結膜に癒着をおこす
*症状が治まるまで約2~3週間かかる
22行目:
 
==診断・治療==
結膜炎の原因はウイルス性の他、[[アレルギー]]性、[[細菌]]性などもあり、初期の段階での判断は難しい。症状や所見から当該疾患が疑われ診断されるが、現在では迅速診断法として抗原抗体反応を利用した[[ELISA]] や[[クロマトグラフィー法]]により、簡易キットを用いた早期段階での判断ができるようになってきている。しかし、検査で陰性であっても必ずしもEKCが否定できる訳ではなく、以下に述べる治療をしつつ数日間は経過を見る必要がある。
 
ウイルスに対する有効な薬剤はない。充血・炎症に対しステロイドの点眼を行い、細菌の混合感染の可能性に対しては、抗生物質または[[抗菌剤]]の点眼を行う。
特に新生児や乳幼児では、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こす事があるので注意が必要。
 
31行目:
==注意点==
主として手を介した接触感染で、ウイルスに感染した眼を手で触れると、手にウイルスが付着し、そのまま、いろんな物に触れると、その物にウイルスが付いて、他の人がそれに触れて感染するという経路がほとんどとなる。
*手をよく洗い、手で目をこすったり、顔に触れたりしないこと
*休養をとって体力をおとさない
*風呂は最後に入り、その湯はすぐに捨てる
*タオル類の共有はやめる
*治ったように見えても、しばらくの間は外出などは控える
*流行時には、院内感染による流行拡大もあるため、乳幼児は、診察を受けるとき以外は病院につれて行かない。また、入院中の患者が感染した場合、急性期でない限り強制退院の対象となり得る。
 
==関連項目==