「四旬節」の版間の差分

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「40」という数字は[[旧約聖書]]の中で特別な準備期間を示す数字であった。例えば、[[モーセ]]は民を率いて40年荒野を彷徨っている。[[ヨナ]]は[[ニネヴェ (メソポタミア)|ニネヴェ]]の人々に40日以内に改心しなければ街が滅びると預言した。イエスは公生活を前に40日間荒野で過ごし、断食した。四旬節の40日間はそのような伝統に従い、キリスト教徒にとってはイエスに倣うという意義のある準備期間となっている。
 
「四旬節」の語源「クアドラジェジゲシマ」は本来ラテン語で「40」という意味で、元は[[初代教会]]で復活祭を前に行っていた「40時間」の断食のことであった。復活徹夜祭には成人の[[洗礼]]を行うのが初代教会以来の慣習であり、受洗者たちも[[初聖体]]に備えて40時間断食を行っていた。後にこの40時間(聖金曜日から復活祭まで)が6日間に延ばされた。さらに延びて6週間の洗礼準備が行われるようになった。四旬節は本来、復活祭に洗礼を受ける求道者のために設けられた期間であった。4世紀の終り頃の[[エルサレム]]では復活祭前の7週間、毎週3時間の受洗準備が行われていたという記録がある。4世紀に入ってキリスト教が公認されると、受洗者の数が激増して一人ひとりに対しての十分な準備が行き届かないようになった。このような状況に対処するため、従来、求道者のみに課していた復活祭前の節制の期間を全信徒に対して求めるようになった。これが四旬節の起源である。
 
== 四旬節中の慣習 ==