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== 概要 ==
2002年9月にIEC([[国際電気標準会議]])の[[国際規格]] ('''IEC 62278''') として制定された。[[鉄道]]システムで用いられることを念頭においており、俗に「'''鉄道RAMS'''」と呼ばれる。[[英国規格]]→[[欧州規格]] (European'''EN Standard, EN50126''') を発展させたものである。 なお、これに該当する日本国内の標準規格は2009年現在存在しないが、[[日本工業規格|JIS規格]]の見直しによる該当内容の反映が提唱されている。
 
=== 解説 ===
IEC 62278 Ed. 1.0:2002  / EN 50126:1999
:(日本語)鉄道分野 - 信頼性、アベイラビリティー、保守性、安全性の記述と論証 (RAMS)
: (English) Railway applications - Specification and demonstration of reliability, availability, maintainability and safety (RAMS)
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鉄道システムに対して起こり得る[[ハザード]](障害、危険性)を理論的に分析し、それに起因する事故に至る経過を解析し、それに伴うリスクを数値化することによって、そのシステムが製品のライフサイクルを通して、経済性と照らし合わせて許容されるリスク内に維持できることを論証する手法を規定している。
 
鉄道システムのライフサイクルとは、
*構想(概念)
*システムの定義と適用条件
*リスク分析
*システムの要求事項
*システム要求事項の割当
*設計とRAMS計画の実行
*製造
*設置
*システムの妥当性確認(安全性の受け入れとコミッショニングを含む)
*システムの受け入れ
*運用と保全
*性能の監視
*改修と追加
*停止と処分
の構想段階から役割を終えて処分されるまでの全期間としている。<ref>http://www.jsa.or.jp/stdz/edu/pdf/b2/2_14.pdf のP.34より</ref>
 
RAMSは、'''R'''eliability([[信頼性]])、 '''A'''vailability([[可用性]])、 '''M'''aintainability([[保守性]])、'''S'''afety([[安全性]])の頭文字を合わせた造語であり、"Availability" (アベイラビリティー)は、日本語で「[[稼働率]]」とも訳されるため、あえて日本語訳を用いないこともある。
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欧州向けの車両を製造する鉄道車両メーカーとしては、RAMSを取り入れられることが前提となり、必然的に淘汰・寡占化・大規模化していった。特に[[アルストム]]、[[シーメンス]]、[[ボンバルディア・トランスポーテーション|ボンバルディア]]の三社は車両のほか、車両制御機器や信号制御システムなど鉄道システム全般を手がけており、強みとなった。
 
そういった背景により、ヨーロッパにおける鉄道関係の技術基準や規格の制定・改訂は従来の鉄道事業者主導から、鉄道車両メーカー(鉄道基盤産業)主導へとシフトしていった。鉄道関連の国際的な規格はヨーロッパの考え方が必然的に取り入れられるようになり、RAMSについてもIECEN 50126→IEC 62278として制定されている。
 
それに対して日本では狭い国土の中で鉄道が大きく発展しており、多くの鉄道事業者がひしめいている状態である。鉄道システムは各鉄道事業者毎に違う発展をしており、開発から保守メンテナンス、廃車に至るまで鉄道事業者主体で行われてきた。そのため日本の鉄道車両メーカーがシステム全般に関わることはほとんどなかった。
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== 参考文献 ==
<references />
 
== 関連項目 ==
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*[[ATACS]]
*[[国際電気標準会議]]
*[[欧州標準化委員会]]
 
== 外部リンク ==
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[[Category:システム]]
[[Category:プロジェクトマネジメント]]
[[Category:信頼性工学]]
[[Category:鉄道]]
[[Category:IEC]]
[[de:RAMS]]
[[nl:RAMS]]