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鼻出血は、局所的誘因と全身的誘因のいずれによっても[[発症]]する。局所的なものには誘因なく突然起こる突発性鼻出血があり、この場合の大部分は、[[鼻中隔]]の前方にある[[キーゼルバッハ部位]]からの[[出血]]である。この部位は血管が豊富に分布していることに加え[[粘膜]]が薄く、鼻の入り口にあるため傷つきやすい。[[顕微鏡]]下でキーゼルバッハ部位を観察すると粘膜直下の[[細動脈]]が膨隆し、些細な刺激で破綻を来す状態にあることが確認できる。この他、[[外傷]]、[[炎症]]、[[悪性腫瘍]]などの局所的誘因によっても様々な程度で出血が起こる。
 
キーゼルバッハ部位からの出血は、[[止血#.E6.AD.A2.E8.A1.80.E3.81.AE.E6.96.B9.E6.B3.95|圧迫止血法]]により比較的簡単に[[止血]]できる。また鼻の領域の動脈は鼻の付け根の部分を通過しているので、目頭のあいだの鼻の骨の部分を親指と人差し指で両側から圧迫することで止血も出来る。圧迫による止血で間違えやすいのは骨のある硬い部分を圧迫する方法だが、これは間違いで小鼻の柔らかい部分を5-10分ほど強く圧迫することで大抵は止まる。1時間経ってもとまらないのは大体止血方法に問題があることが多い。[[ティッシュペーパー]]で圧迫するのはあまりよくない。抜くときにまた傷をつけてしまい、出血しやすくなるためである。
 
全身疾患により発症する鼻出血は、局所的誘因によるものと比べ、重篤な経過を辿ることが多い。最も多く見られるのは[[動脈硬化]]、腎性[[高血圧]]などにおいてであり、次に[[血液]]疾患([[白血病]]、[[血友病]]、紫斑病、Christmas disease, Osler-Rendu diseaseなど)に多く見られる。突発性に起こるものは[[小児]]に多く、全身的誘因による出血や[[悪性腫瘍]]で見られる出血は[[高齢者]]に多い。[[治療]]に際しては、冷やして圧迫する[[応急処置]]をとり、重篤なものに対しては[[バルーン]]挿入後、軟膏ガーゼタンポンによる圧迫止血を行う。最も重篤な鼻出血には[[顎動脈]]や前篩骨動脈の結紮を行う。