「地下鉄道 (秘密結社)」の版間の差分

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奴隷たちが逃亡してめざした北部の州では、差別はあったものの、自由に生きていくことは可能だった。だが、1850年の逃亡奴隷法制定以後、北部の州でさえ住むにはとても危険だった。そのため、カナダなどの外国が、逃亡先として好まれた。[[上カナダ]]では[[奴隷貿易]]が[[1793年]]にジョン・グレイヴス・シムコー(John Graves Simcoe)州副知事によって廃止されていたし、[[大英帝国]]では[[1833年]]に奴隷制が完全に廃止されていた。およそ30,000人の奴隷たちが無事にカナダに亡命した。中でも、当時人口の少なかったカナダの領域に逃亡した奴隷たちは重要な存在となり、[[オンタリオ州]]の現在の黒人人口が他の州に比べて多いのはこのためである。メキシコでは[[1829年]]に奴隷制が廃止され、また、[[1819年]]まで米[[フロリダ州]]は[[スペイン]]の法域だった。
 
逃亡した奴隷たちの主な行き先は、[[ナイアガラ]]半島や[[オンタリオ州]][[ウィンザー_(オンタリオ州)|ウィンザー]]近くにある南オンタリオだった。20世紀になり、伝統的な言い伝えに「ひょうたん型の瓶をたどれ」("Follow the Drinking Gourd")という歌がある。ひょうたん型の瓶とはひしゃく型をした北斗七星のことで星座の大熊座を意味する。そのひしゃくの中にある2つ星が北極星を指していた。北極星は夜空で一番明るく、小熊座の一部だ。小熊座は北の方向を、そう、自由の方向を指していたのだ。
 
::太陽が戻ってきて、ウズラの鳥が歌う頃、ひょうたん型の瓶をたどれ。