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[[Image:Ceramic magnets.jpg|thumb|right|200px|フェライト磁石]]
[[画像:Bar magnet.jpg|thumb|right|200px|フェライト磁石の棒磁石]]
'''フェライト磁石'''(英語 Ferrite magnet)とは、鉄の[[酸化物]]を含んだ結晶体の集まりで出来た磁性材料の一種で、'''ハード・フェライト'''と'''ソフト・フェライト'''の2つのグループに分けられる。
 
== 概要 ==
[[酸化鉄]]を主原料にして[[バリウム]]や[[ストロンチウム]]などを微量加えて焼き固めて作る[[化合物]]。焼き固めた後に1μmほどの粒子に粉砕したものを成型し[[焼結]]する[[窯業]]製品である。ハード・フェライトでは焼結後に[[電磁石]]によって着磁することで永久磁石とする。比較的強い[[磁性]]を持ちながら安価なため、様々な用途に用いられる<ref name = "モノづくり解体新書" />。
 
近年は特性を向上させるために、[[ランタン]]や[[コバルト]]を加える物も製造されている。
== 2つの違い ==
 
== 種類 ==
; ハード・フェライト
: [[磁性材料#硬磁性材料|硬磁性]]を示す強い[[磁性]]を持つ永久磁石であり、'''セラミック磁石'''とも呼ばれる。保磁力の違いで「等方性フェライト」と「異方性フェライト」に分けられる。異方性フェライトでは成形時に磁界中で加圧するので「容易磁化方向」が内部の結晶単位で揃う。
: 高い[[透磁率]]を持ち、[[セラミックス]]の磁石として知られる。残留[[磁束密度]] (Br) は0.4-0.45テスラ、[[保磁力]] (Hcj) は300-400kA/m(3,700-5,000[[エルステッド]])。
 
; ソフト・フェライト
: [[磁性材料#軟磁性材料|軟磁性]]を示し、外部磁界が加わると磁石となるが、外部磁界が無くなると磁力を失い元の状態に戻るもの。
 
== ハード・フェライトの性質 ==
高い[[透磁率]]を持ち、[[セラミックス]]の磁石として知られる。残留[[磁束密度]] (Br) は0.4-0.45テスラ、[[保磁力]] (Hcj) は300-400kA/m(3,700-5,000[[エルステッド]])。
 
== 用途 ==
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; 原料
:* 鉄の圧延工程での錆び落とし時に出る塩酸洗浄液中の酸化鉄
:* 炭酸[[炭酸バリウム]](BaCO<sub>3</sub>)または炭酸[[炭酸ストロンチウム]](StCO(SrCO<sub>3</sub>)
; 工程
# ボールミル中でスチールボールと共に上記の原料を回転させて、粉砕・混合する