「ブンダヒシュン」の版間の差分

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Bundahishnとは、「原初の創造」を意味し、ゾロアスター教の宇宙観の百科全書的な集成とパフレヴィー語で書かれた著作に与えられた名前である。もともとの名称は知られていない。アヴェスタの世界を描いているがアヴェスタの写本ではない。内容はゾロアスター教の経典を反映し、古代ゾロアスター教徒とゾロアスター以前の信仰の双方を反映している。7世紀以降のイスラーム期のイランの事情も反映していると考えられる。現在2つの校訂本が残っている。書籍のタイトルは、2つの校訂本のうち、より新しい方の最初の文章の6語を適用していると見られている(より古い校訂本の先頭行は異なっている)。最初の翻訳名は「Zand-Ākāsīh("Zand-knowing")、意味は「知識の注釈からの知識」で、最初の行の最初の2つの語から取っている。
 
 概要の章のほとんどが8から9世紀に遡り、[[デーンカルト]]のもっとも古い部分と同時代だと思われる。他の部分は、もっとも古い部分から数世紀新しいと考えられ、もっとも古い写本は16世紀中頃に遡る。
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 伝統的に、lBdはアラビア数字、GBdはローマ数字で章が分けられている。章の順番も両者は異なっている。
 
 ブンダヒシェンは、ゾロアスター教の創世神話、[[アフラ・マズダー]]と[[アンラ・マンユ]]([[アーリマン]])の最初の戦闘を含んでいる。宇宙創世後の最初の3000年期において、アフラ・マズダーは[[Fravashis]]を創り、アンラ・マンユを服属させ、次の3000年期まで眠らせる。アンラ・マンユの不在中に、物質界の根源要素である[[Amesha Spentas]](聖なる不死者。神々。中でも6大天使を意味する) を作り出し、[[Asha]]([[アシャ・ワヒシュタ]])で彼の王国を満たす(アシャとは、ヴェーダ語のアルタと同じ。「正義」「真実」を神格化したもの)。ブンダヒシェンは、最終的に、原初の牡牛[[Gavaevodata]]、最初の人間ガヨーマルトの誕生に言及している。
 
 各章は、もともとの題名と思われるものは、マッケンジーによりクォーテーションマークで括られ、マークの無いものはタイトルが無く、内容のサマリからつけられている。下記一覧中ローマ数字はGBd、2列目はアラビア数字でlBdのもの。
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|XXXVI. || (34) || "1万2000年の時における英雄達の年月"
|}
 
なお、ブンダヒシェンは、若干サーサーン朝の誕生部分まで言及されており、アレクサンドロスがアヴェスターを焼き去った事、イラン国を90あまりの国に分割したことなどが記載されているとのこと。