「暴走族」の版間の差分

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=== 共同危険型暴走族 ===
意図的に大きなエンジン排気音やクラクションなどの騒音を出したり、何台も車両を連ねて路上を占拠し[[蛇行]]走行などを行う形態の暴走族を、'''共同危険型暴走族'''という。主に、幹線道路や繁華街の[[一般道路]]、一部[[高速道路]]などで活動する。一般市民を威嚇するなどの暴力的側面も併せ持ち、車両暴走をメインに活動していることを除けば、実質的に日本国外でいう[[ストリートギャング]]に近い集団である。
 
[[1970年代|1970]]~[[1980年代]]に大きく社会問題化したこともあり、一般に「暴走族」というと共同危険型暴走族の姿をイメージされることが多い。構成員の多くが少年男子で、女子のみの集団は'''レディース'''と呼ばれる。車両改造は、騒音を大きくしたり派手な装飾を施すことに費やされることが主で、かつてはスポーツバイクが主流だったが、近年では[[スクーター]]やセダン型の四輪自動車など多岐に渡る。
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=== 違法競走型暴走族 ===
{{main|走り屋}}
一台ずつや複数台で連なって、速度を競うように猛スピードで走行する形態の暴走族を、'''違法競走型暴走族'''という。山間部の[[ワインディングロード|峠道]]、直線・環状の一般道路や高速道路などで、大きなエンジン排気音やタイヤと路面が擦れる騒音を出して走る。本人らは共同危険型暴走族と同一視されることを嫌う傾向が強く「[[走り屋]]」の呼称を好んで用いる。<!--日本国外でいう''[[:en:Street racing|street racer]]''と同等の活動内容である。-->常識から外れた高速度で走行する運転形態であるため、共同危険型暴走族よりも無関係の人を巻き込む大事故を誘発しやすい。
 
正規の[[モータースポーツ]]を真似ていると称する「イベント<!--暴走大会-->」を無断開催し、大規模なものになると、[[パーキングエリア]]や沿道などに同好の見物人も擁して占拠する。活動内容の違いによって、環状の高速道路を周回する「[[首都高速都心環状線#ルーレット族|ルーレット族]]([[環状族]])」、峠道で競走する「[[ローリング族]]」、峠道や駐車場などで車をスリップさせる「[[ドリフト走行#関連事象|ドリフト族]]」、高速道路で限界速度を追求する「最高速」、一般道で[[ドラッグレース]]を行う「ゼロヨン」(0-400m加速の意)などの種別がある。車両は[[スポーツカー]]などの高速走行向きのものが主に用いられ、極限まで速度を高めるための車両改造には、共同危険型暴走族よりも多額の資金を要やし違法改造をすることが多い。
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暴走族が乗る車両は改造が施されることが通例で、騒音規制や二輪車・四輪車の規格・保安基準に違反する違法改造である場合が大半である。共同危険型暴走族は装飾性に重点が置かれる「[[改造車|カスタムカー]]」のスタイルを取るのに対して、違法競走型暴走族は走行性能の向上を目的に行われる「[[チューニングカー]]」のスタイルとなっている。また、共同危険型は意図的に騒音を大きくするための改造が行われ、違法競走型の場合も性能向上が結果的に騒音を生むため、どちらの車両でも一般車と比べて騒音性が高い。共同危険型の車両は「族車」という俗称で呼ばれることがある。
 
元になる車両はどちらも国産車が中心になっている。共同危険型では希少な1980年代の旧型車が二輪・四輪共に人気が高く、四輪車は3ナンバーの[[セダン]](特にFR車)が多いが、他にもワゴン車を派手に改造・装飾する「[[バニング]]」や、高級セダンを独特の改造を施す「[[VIPカー]]」と呼ばれるものなど、それぞれの嗜好に応じて多様な車種が用いられる。違法競走型では、速さを競う必然上から走行性能上位車種に限定され、二輪車は[[スーパースポーツ]]やプロの競技用車両をスペックダウンした「レーサーレプリカ」、四輪車は[[スポーツカー]]と、それに準ずる[[スポーツセダン]]や[[ライトウェイトスポーツ]]などの「スポーティーカー」が多い。車両価格が高価なため少数派ではあるが、日本国外のスポーツカーに乗っている者も存在する。
 
==== 改造 ====