「クラッチ」の版間の差分
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{{otheruses|クラッチ}}
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'''クラッチ''' (''Clutch'') は、[[回転]][[動力]]を伝達するための[[機械要素]]の一つである。入力軸と出力軸を機械的あるいは電磁的に結合し、原動機軸の回転を被駆動軸に伝えるもので、結合を解くことにより被駆動軸への回転の伝達を止めることができる。
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==クラッチの分類==
===噛み合いクラッチ===
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入力軸、出力軸それぞれに取り付けた互いに噛み合う爪を利用し、動力を伝達する形式のもの。摩擦で伝達するのではなく、噛み合いで動力を伝達する為、動力のスリップロスが許されない箇所に使用される。その為、トルク伝達を制御する目的では使用されない。噛み合う歯形としては三角、角、台形がある。歯形によっては逆転運転ができないものもある。
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===湿式・乾式クラッチ===
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両者とも、入力軸と出力軸のそれぞれに接続された円板同士を接触させることで生じる[[摩擦力]]により、動力の伝達を行うクラッチである。湿式クラッチは、[[潤滑]]油により円板を潤滑するもので、耐[[摩耗]]性や冷却性に優れる。これに対して乾式クラッチは潤滑を行わないもので、湿式クラッチに比べると構造が単純で保守性が高く、動力の遮断性に優れる。
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===遠心クラッチ===
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遠心クラッチとは、主として車や自動二輪において原動機の回転力を駆動力として伝達するために用いられており、原動機より伝達された回転力を摩擦抵抗の大きな物質('''クラッチシュー''')により、同軸上にある受け側の装置('''クラッチアウター''')に回転力を伝える装置である。
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===電磁クラッチ===
動力の断続を、[[電磁石]]への[[電力]]の断続をもって行う機構である。<br />
機構そのものをプーリーに内蔵できるため、サイズを小型化できるメリットがあり、
「常時動力伝達の必要のない製品」に多く用いられる。身近な例ではカーエアコンの動力伝達に採用されている(多くの採用例はコンプレッサなどの圧縮装置である)。<br />
また、動力の伝達率(自動車で云う半クラッチ領域)を、電流の強さでほぼ無段階に調整できる強みがあり、
[[無段変速機|CVT]](無段階変速機)との組み合わせで[[トルクコンバータ]]の代わりとして用いられる例もある。
高度電子化の著しい現代の自動車に於いて、電気で直接制御できる電磁クラッチの強みを生かした例といえる。<br />
[[マニュアルトランスミッション]]では[[スバル・レックス]]に初めて採用された<br />
[[オートマチックトランスミッション]]では[[スバル]]の[[ECVT]](Electro Continuously Variable Transmission)に採用
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=== 円錐クラッチ ===
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'''コーンクラッチ'''とも呼ばれるこのクラッチは乾式摩擦クラッチの一種であるが、2つの円板が動力を伝達する乾式円板クラッチと異なり動力伝達に2つの円錐状(テーパー)のコーンを用いる。円錐クラッチは[[楔]]と同じ原理で食い込む動作によって同じサイズの円板クラッチよりも高いトルク伝達性能を持つ。戦前以前の自動車([[フォード・モデルT]]など)や[[戦車]]などの軍用車両の[[マニュアルトランスミッション]]で一般的であったが、クラッチ機構その物が[[フライホイール]]の役割を兼ねる関係上、クラッチ自体の重さ及び操作力が非常に重い事と、円板クラッチの摩擦材が改良されてトルク伝達特性が良くなった事から、現在では円錐クラッチは比較的低速回転の機器を除いては余り使用されなくなった。比較的身近な例として、[[マニュアルトランスミッション]]のシンクロメッシュ機構に小型の円錐クラッチが用いられている。
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==クラッチの操作==
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クラッチは、[[エンジン]]からの[[駆動力]]を[[駆動輪]]に伝え、またその伝え具合を調整する働きを持つ。エンジンからの駆動力が駆動輪にまったく伝わっていない状態を「クラッチが切れている」と表現し、この状態にすることを「クラッチを切る」という。反対に、エンジンからの駆動力を完全に駆動輪に伝えている状態を「クラッチがつながっている」と表現し、この状態にすることを「クラッチをつなぐ」という。
88行目:
==クラッチのメンテナンス==
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クラッチは経年使用により摩擦材が摩耗し、最終的には滑り症状が発生して動力の伝達が不可能となる為に、定期的に交換するか、滑りの症状が見られ始めたら直ちに交換する事が必要である。
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{{自動車部品}}
[[Category:機械]]
[[Category:自動車トランスミッション技術 [[af:Koppelaar]]
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