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'''トーマス・チェック'''(Thomas R. Cech、[[1947年]][[12月8日]] - )はアメリカ合衆国の分子生物学者、生化学者である。
 
1947年12月8日に[[アメリカ合衆国|アメリカ]]のシカゴで生まれた。1966年に[[グリネル大学]]で学位を取得し、1975年に[[カリフォルニア大学バークレー校]]で博士号(化学)を取得、同年ケンブリッジの[[マサチューセッツ工科大学]]で[[ポスドク]]となった。1978年、[[コロラド大学]]で教員となり学部生に[[化学]]や[[生化学]]を教えるようになった。
 
==研究分野==
主な研究分野は[[細胞]]の核内における[[転写 (生物学)|転写]]過程である。具体的には[[デオキシリボ核酸|DNA]]の遺伝コード([[コドン]])がどのようにして[[リボ核酸|RNA]]へと変換されるかという研究を行った。1970年代に[[単細胞真核生物]]の一種[[繊毛虫]]の[[テトラヒメナ]]を用い、RNAの[[スプライシング]]の研究を行っていた時に、RNAの[[自己スプライシング]]現象を発見した。1982年にRNAが遺伝情報をコードしているだけの存在ではないこと、すなわちRNAが[[触媒]]的機能を持ち細胞内での反応に関与していることを初めて発見し、これを[[リボザイム]]と命名した。この功績により、1989年に[[ノーベル化学賞]]を受賞した。
 
これまでに解明されたRNAの触媒反応として、[[リボソーム]]上での[[タンパク質]]合成が代表的なものとして挙げられる。チェックが発見した[[リボザイム]]は、[[遺伝子工学]]における新たなツールとなった。また[[ウイルス]]のRNAをリボザイムによって破壊するような、新しい治療法が生まれる可能性がある。
 
また、直鎖状[[染色体]]の末端の[[テロメア]]と呼ばれる部分の構造と機能についての研究も行っている。チェックのグループはテロメア配列をコピーする酵素である[[テロメラーゼ]]の構造と機能、集合性に着目した。テロメラーゼの活性部位のタンパク質は新しい種類の[[逆転写酵素]]を構成しているが、その酵素は以前は[[ウイルス]]や[[転写因子]]によって抑制されていると思われていた。
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テロメラーゼは人のガンの90%の活性に関わっているということから生医学的に重要な酵素である。それゆえガン治療における[[化学療法]]の後を担う治療法として、テロメラーゼの活性を落とすような薬も研究されている。
 
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チェックはその功績により、多くの賞・肩書きを持っている
*1987年:[[アメリカ癌学会]]生涯教授
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1987年に[[アメリカ科学アカデミー]]の会員に選出され、1988年には[[アメリカ芸術科学アカデミー]]に選出された。2000年には[[ハワード・ヒューズ医学研究所]]でパーネルショパンの後任教授となった。その後はコロラド大学ボールダー校の生化学研究室教授を続けている。
 
== 関連項目 ==
*[[リボザイム]]
*[[RNAワールド]]
*[[シドニー・アルトマン]]
 
==外部リンク==
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{{ノーベル化学賞受賞者 (1976年-2000年)}}
 
[[category:ノーベル化学賞受賞者|ちえつくとおます]]
[[category{{DEFAULTSORT:アメリカ合衆国の生化学者|ちえつく とおます]]}}
[[Category:1947年生|ちえつくとおますノーベル化学賞受賞者]]
[[Category:存命人物|ちえつくとおますアメリカ合衆国の生化学者]]
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[[Category:1947年生]]
[[Category:存命人物]]
 
[[ar:توماس تشيك]]