「カポタスト」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
Hman (会話 | 投稿記録)
7行目:
[[ギター#チューニング(調律)]]の通り、ギターは一般的なチューニングでは、E,A,D,G,B,E音にチューニングされている。従って、[[シャープ]]や[[フラット]]の多い調の楽曲の演奏において、若干の制限がある。ポジションを押さえていない弦の音を鳴らす事ができない、(ゆえに)高い頻度で弦を[[ギター#奏法|セーハ]]する事が要求される、[[ミュート]]が煩雑、など。回避策として、楽曲ごとにチューニングを変更することが考えられるが、簡易にそれを行うための器具が、カポタストである。
 
基本的には、左手ギターの人差し指によるセーハを代行する器具である。何らかの機構で、人差し指の代わりに任意のフレットで1~6弦までを一括して押さえつけ、ギターのチューニングを上げることができる。その弦の固定の強度の関係から、開放弦ともセーハした弦とも若干違う音を奏でる。具体的には、キーがC#の曲は、第1フレットにカポタストを装着することにより、ギター全体の[[音程]]を[[半音]]あげてやり、Cと全く同じ運指で
演奏できるわけである(ただし、フレットの間隔が異なるため、完全に同じ感覚で演奏できるわけではない)。
 
メリットとしては、奏者の技術の未熟などにより、従来困難であった曲を演奏できる、セーハの頻度の低下による疲労軽減、習熟しておくコードフォームが少なくて済む、セーハに忙殺されていた人差し指が自由になることから演奏の自由度が向上する、などがある。[[歌手]]のキーに合わせ、弾き慣れた曲の運指を変えることなく、キーをあげるなどの用法もあり得る。
また、[[音楽誌]]などに掲載されている[[コード譜]]では、'''capo:2'''など、カポタストの使用を前提としたものが掲載されている場合がある。
 
デメリットとしては、1~6弦までが常にセーハされているため、ギターの発音できる最低音自体があがってしまい、ある意味で演奏に制約が加わってしまう事が挙げられる。前述の通り、音質に関しての好みの問題もある。また、当然のこととして、左手だけで(セーハを駆使して)演奏する場合と違い、演奏ごとにいちいちカポタストを着け外しするという手間がかかる。
 
ちなみに、装着時にチューニングが狂う場合があるので注意が必要である。通常の運指と同じく、フレット内でもできるだけフレットそのものに近い位置に装着することが好ましいが、余りに近すぎても左手の動きに干渉するというジレンマもある。
 
 
==カポタストの種類==