「室傍核」の版間の差分

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== 概要 ==
室傍核には[[神経分泌ニューロン]]が含まれている。この核の外側の大細胞性領域には、[[神経ホルモン]]である[[バゾプレシン]]あるいは[[オキシトシン]]を含む神経分泌ニューロンの細胞体がある。そこからニューロンは[[軸索]]を伸ばし、軸索末端は[[脳下垂体後葉]]に投射して、毛細血管にそれぞれの[[ホルモン]]を分泌している。一方、室傍核内側の小細胞性領域には[[副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン]]([[CRF]]と呼ばれる[[副腎皮質刺激ホルモン]]の分泌促進因子)という神経ホルモンを分泌する神経分泌ニューロンの細胞体があり、この軸索末端は[[正中隆起]]に投射し毛細血管に神経分泌されている。血管に分泌された[[CRF]]は下垂体門脈を通って[[脳下垂体前葉]]に作用して[[副腎皮質刺激ホルモン]](ACTH)を分泌させる。
 
== シナプス入力 ==
ラットの室傍核の小細胞性神経分泌ニューロンは、[[副腎皮質刺激ホルモン]]を分泌させる[[肉体的ストレス]]により興奮する。たとえば痛み(皮膚を抓ったり[[キャプサイシン]]を皮下投与)や脱血によって、一過性に発火頻度が上昇する<ref>HAMAMURA M, ONAKA T and YAGI K. (1986) Parvocellular Neurosecretory Neurons: Converging Inputs after Saphenous Nerve and Hypovolemic Stimulations in the Rat The Jap J Physiol 36(5);921-933*[http://www.journalarchive.jst.go.jp/english/jnlabstract_en.php?cdjournal=jjphysiol1950&cdvol=36&noissue=5&startpage=921]
</ref>。
またやはり[[心理的ストレス]]によっても興奮する。たとえば[[コレシストキニン]](CCK8)は[[不安]]を引き起こし副腎皮質刺激ホルモンを分泌させる事が知られているが、CCK8の腹腔投与で小細胞性神経分泌ニューロンの発火頻度を上昇させる<ref>Leng G et al. (1993) Inputs from the nucleus tractus solitarii to the magnocellular neurosecretory system. Reg Peptides 45(1-2);103-107*[http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T0S-47GGSG5-MW&_user=10&_rdoc=1&_fmt=&_orig=search&_sort=d&_docanchor=&view=c&_searchStrId=1144636103&_rerunOrigin=google&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=3549b5b195771da58545058599848490]</ref>。従って視床下部室傍核の小細胞性神経分泌ニューロンが[[ハンス=セリエ]]のいう[[ストレス (生体)|ストレス]]反応をになっている。
つぎに室傍核を制御する高次の脳として、最近小脳が知られている。[[小脳]]の[[室頂核]]と[[挿入核]]から投射している。<br>