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'''親称'''(しんしょう)は、[[二人称]][[代名詞]]を相手との距離感や上下関係で使い分ける言語において、主に親しい相手や目下・同格の相手に対して使う二人称代名詞を言う。使用範囲は言語によって異なるが、主に親しい人や同年代の人、子供、[[神]]などに対して用いられる。
 
日本語では、目上の人に二人称代名詞自体の使用を避ける傾向があり、家族であっても両親や年長の兄弟・姉妹対して親称を用いるのは失礼とされているが、家族や親族には年長・年少にかかわらず親称を用いる言語もある。また、多くの場合[[侮蔑#侮蔑に用いられる言葉|蔑称]]としても兼用される。[[敬称#他の言語の敬称|敬称]]と対照される。[[日本語]]の場合、「君」「あんた」「お前」などがこれにあたる。
 
他の言語でも親称と敬称を区別することがあり、[[インド・ヨーロッパ語族|ヨーロッパ系言語]]や[[セム語派|セム系言語]]では日本語と違って親称と敬称が一つずつあるという言語が多いが、[[ポーランド語]]のように相手の性別によって異なる親称・敬称を使う言語もある。[[動詞]]の人称による活用変化がある場合、ドイツ語の"du"やイタリア語の"tu"のように、親称のみが二人称単数の活用をし、敬称は三人称単数や二人称複数の活用を取ることがある。[[エスペラント]]には"ci"という親称が設けられているけれど、親称としての使用の他にも[[蔑称]]やペットへの呼びかけとしての"ci"の使用があり定まっていない。親称と敬称の使い分けは言語によって多少事情が異なる。日本語の場合曖昧な点もある。