「ヒドロキシルアミン」の版間の差分

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| 出典=[http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0661c.html ICSC]
}}
{{chembox
'''ヒドロキシルアミン''' (hydroxylamine) は示性式が NH<sub>2</sub>OH と表される[[無機化合物]]である。[[水]]と[[アンモニア]]が互いに一部分を共有したような構造を持っているので、それらの混成体と見ることもできる。純粋なヒドロキシルアミンは室温で不安定な結晶性の固体であり、吸湿性を持つ。一般的に水溶液として取り扱われる。
| verifiedrevid = 262719810
|ImageFile = Hydroxylammonium-chloride-2D.png
| Name = 塩酸ヒドロキシルアミン
| OtherNames =
| Section1 = {{Chembox Identifiers
| CASNo = 5470-11-1
| CASNo_Ref = {{cascite}}
| RTECS = NC3675000
| EINECS = 226-798-2
}}
| Section2 = {{Chembox Properties
| Formula = HONH<sub>2</sub>·HCl
| MolarMass = 69.49 g/mol
| Appearance = 白色結晶
| Density = 1.67 g/cm<sup>3</sup>
| MeltingPt = 151–52 °C (decomp.)
| BoilingPt =
}}
| Section7 = {{Chembox Hazards
| ExternalMSDS = [http://ptcl.chem.ox.ac.uk/MSDS/HY/hydroxylamine_hydrochloride.html]
| EUClass = 爆発性 ('''E''')<br/>[[Carcinogen|Carc. Cat. 3]]<br/>有害性 ('''Xn''')<br/>刺激性 ('''Xi''')<br/>環境に有害 ('''N''')
| EUIndex = 612-123-00-2
| NFPA-H = 3
| NFPA-F = 1
| NFPA-R = 1
| RPhrases = {{R2}}, {{R21/22}}, {{R36/38}}, {{R40}}, {{R43}}, {{R48/22}}, {{R50}}
| SPhrases = {{S2}}, {{S36/37}}, {{S61}}
}}
}}
'''ヒドロキシルアミン''' (hydroxylamine) は示性式が NH<sub>2</sub>OH と表される[[無機化合物]]である。[[水]]と[[アンモニア]]が互いに一部分を共有したような構造を持っているので、それらの混成体と見ることもできる。純粋なヒドロキシルアミンは室温で不安定な結晶性の固体であり、吸湿性を持つ。一般的に[[水溶液]]、または塩酸塩などの[[塩 (化学)|塩]]として取り扱われる。
 
ヒドロキシルアミンは爆発性の化合物であるが、その危険性の度合いについては完全にはわかっていない。1999年以来、ヒドロキシルアミンを扱う工場での死者を伴う事故が何度か起こっている。[[鉄]](II)、鉄(III) イオンによって 50% ヒドロキシルアミン溶液の分解が加速されることが知られている。ヒドロキシルアミンとその誘導体は[[ (化学)|塩]]の形で安全に取り扱うことができる。
 
ヒドロキシルアミンは生合成的[[硝化]]の中間体である。アンモニアの酸化はヒドロキシルアミン酸化還元酵素によって媒介される。
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この反応はケトン、アルデヒドの精製に有用である。またオキシム類は[[ジメチルグリオキシム]]のような配位子としても使われる。
 
クロロ硫酸と反応してヒドロキシルアミン-''O''-スルホン酸を与える。これは[[カプロラクタム]]の合成に用いられる試薬である。
: HOSO<sub>2</sub>Cl + NH<sub>2</sub>OH → NH<sub>2</sub>OSO<sub>2</sub>OH + HCl
ヒドロキシルアミン-''O''-スルホン酸は 0 ℃ 以下で保存する必要があり、ヨウ素滴定で確認できる。
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ヒドロキシルアミンおよびその塩類は多くの[[有機化学]]、[[無機化学]]反応において[[還元剤]]として一般的に用いられる。[[脂肪酸]]の[[酸化防止剤]]としての作用もある。化学以外での利用法としては、[[獣皮]]の[[脱毛]]や写真の現像液などがある<ref>Patnaik, P. ''Handbook of Inorganic Chemicals''; McGraw Hill: Columbus, 2003; pp. 385&ndash;386. ISBN 0070494398</ref>。
 
[[硝酸ヒドロキシアンモニウム]]は[[ロケットの推進剤]]として、一液推進薬(水溶液)、[[固体燃料]]の両方が研究されている
 
==安全性==