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'''河口の稚児舞'''(かわぐちのちごまい)は、[[山梨県]][[南都留郡]][[富士河口湖町]]河口
「'''オイチイサン'''」と呼ばれる[[稚児]]による舞で、稚児には7、8才から12才までの少女が10人程選ばれ、装束は白の[[小袖]]の上に[[緋]]の[[千早]]と[[指貫袴]]を着して[[刺繍]]を施した[[陣羽織]]を重ね、緋の[[襷]]を掛けて顔には[[化粧]]を施し、頭に瓔珞(ようらく)を被り<ref>「瓔珞」と称すが、実は[[瓔珞]]の付いた[[天冠]]。</ref>、鈴等の[[採物]]を採って舞う。オイチイサンは古くは[[神職]]か[[川口御師|御師]]の子で両親健在の者に限られていたが、現在では両親健在の条件は守られつつも広く[[氏子]]の子女から選ばれている。またかつては稚児に選ばれると厳しい禁忌が課されたが<ref name="文化事典">高山茂「河口の稚児舞」(『日本の祭り文化事典』所収)。</ref>、現在でも4月の例大祭に奉納する際には生ものを口にする事を禁じ、毎朝[[火打石]]による[[火打石#切り火|切り火]]で身を清める等の仕来りに従うことが義務付けられている<ref>志摩阿木夫「山梨の祭礼行事・解説 - 河口浅間神社の孫見祭」(『祭礼行事・山梨県』所収)。</ref>。[[囃子]]は「下方(したかた)」と呼ばれ、鳴物(楽器)は[[大太鼓]]、[[鞨鼓]](「バチ」と呼ぶ)各1人、笛3人からなり、囃子手は成年男子が勤める。
奉納に際して稚児は拝殿内右側(向かって左側)に1列に座し、そこから[[摺り足]]で拝殿中央に進んで舞う。舞いは5番立て。全ての舞いで右手に鈴を採るが、左手の採物は各舞で異なる。
#御幣(ごへい)の舞 - 2人または3人舞。[[御幣]]を採物にする。
#扇の舞 - 2人または3人舞。採物は[[扇]]。
#剣(つるぎ)の舞 - 1人舞。採物は[[剣]]。
#八方の舞 - 2人舞。採物は御幣。最も複雑な動きを見せ、八方向を清める舞<ref name="地域文化">地域文化資産ポータル、「[http://bunkashisan.ne.jp/search/ViewContent.php?from=11&ContentID=300 河口浅間神社の稚児の舞]」(平成22年3月30日閲覧)。</ref>。
#宮めぐりの舞 - 8人舞。採物は[[扇]]。拝殿から本殿前にかけてを3廻りし、本殿前の浜床に並んで舞い納める。
7月の太々御神楽祭では5番全てが奉納されるが、4月の例祭では御幣の舞、扇の舞、剣の舞の3番が奉納される<ref name="文化事典"/>。また、道者による富士登山が盛行した近世には、登山前の道者の依頼で奉納される事もあったという<ref name="地域文化"/>。
== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
*高山茂「祭りと芸能」『山梨県史民俗編』第二編第三章第四節
*全日本郷土芸能協会編『日本の祭り文化事典』、東京書籍、平成18年ISBN 4-487-73333-2
*高橋秀雄・志摩阿木夫編『祭礼行事・山梨県』、おうふう、平成7年ISBN 4-273-02488-8
== 外部リンク ==
*[http://bunkashisan.ne.jp/search/ViewContent.php?from=11&ContentID=300 河口浅間神社の稚児の舞](財団法人地域創造、地域文化資産ポータル)
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[[Category:日本の伝統芸能]]
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