「恒星船」の版間の差分

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宇宙空間には一立方m当たり数個程度の[[水素]]分子があり、これ以外にも様々な塵や破片が存在するなど、完全な真空では無いため、宇宙船は絶えずそれらの衝突に晒される。地球の衛星軌道に捕まるような[[第一宇宙速度]]ですら、秒速8kmで、この速度の微細な物体が衝突しただけで致命的な破壊をもたらす運動エネルギーを持つのに、これが光速の何分の一かの速度で航行していたとすれば、宇宙船はひっきりなしに[[水素爆弾|水爆]]の直撃を食らうような状況に晒される危険性が高い。こと恒星近辺で[[微惑星]]などは[[太陽風]]で粗方吹き飛ばされているが、外宇宙にはそういった微細な天体がまばらに浮遊していると考えられている。
 
そのため、こういった宇宙空間に散在する微小天体は何らかの方法で[[斥力]](せきりょく:しりぞける力)を発生させて衝突を回避する方法が必要になる。
 
その一方では、空間中に散在している水素分子を主とする[[星間物質]]を強力な[[磁場]]によってかき集めて燃料(推進剤)にする[[バサード・ラムジェット]](恒星間[[ラムジェット]])という物も提唱されている。理論上、ラムジェットを作動させられる速度までの加速に必要な燃料さえあれば、後はいくらでも加速できるという事になる。磁場を調節することで水素分子だけをラムスクープ(収集用の磁場を発生させる枠)に捉え、質量の大きな微小天体は素通りさせてしまう巨大な[[ざる|ザル]]のようなものが想定されていて、宇宙船本体はザルの中心にぶら下がっている。