「個人旅行」の版間の差分

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'''個人旅行'''(こじんりょこう)とは、[[旅行]]の形態のひとつ。業務渡航や団体旅行に対して、個人が旅行の主体者となる観光旅行を指す。なお「個人」と称するが、「少人数」「知人同士」「観光目的」の旅行であれば、2人以上での旅行についても用いられることが多い。
 
== 個人旅行の形態定義と分類 ==
個人旅行に明確な定義はないが、基本的には以下の4つのタイプが考えられる。上に行くほど自由度が高いと言える。
* 自由旅行
* 旅行者個人が旅行プランを策定し、航空券やホテルの予約も旅行会社を通さずに自力で行う旅行形態。一般に[[自由旅行]]と呼ばれる。中でも最も極端なものは、往路の航空券のみを用意して、それ以外は全て現地で調達する形態であろう。
** 旅行者個人が旅行プランを策定し、必要に応じて航空券や宿泊ホテル手配を予約も旅行会社代理店を通さず依頼する、旅自力で業法上の「[[手配旅行]]」形態こちらも一般に[[自由旅行]]に含まと呼ばれる。バックパッカーなどは通常この形態である。極端なものとしては、往路の航空券のみを用意してそれ以外は全て現地で調達するスタイルであろう
* 手配旅行
* 旅行者個人の希望に応じて旅行会社側が旅行プラン(「企画」)を策定する、旅行業法上の「[[受注型企画旅行]]」。
** 旅行者個人が旅行プランを策定し、必要に応じて航空券やホテルの手配を個別に旅行代理店に依頼する、旅行業法上の「[[手配旅行]]」。旅行代理店を通さないと予約が難しい行き先(途上国の僻地など)が旅程に含まれている場合などに利用される。こちらも一般に[[自由旅行]]に含まれる。
* 旅行会社が旅行プラン(「企画」)を策定する旅行業法上の「募集型企画旅行」([[パッケージツアー]])の中で、個人行動が主体であり原則として団体行動を伴わないプラン。現地滞在時間のほとんどが自由行動で占められているのが特徴である。「フリープラン」「パーソナルプラン」「ハンドメードパッケージ」などの名称がつくことが多い。
* 受注型企画旅行
** 旅行者個人の希望に応じて旅行会社代理店側が旅行プラン(「企画」)を策定し、旅程全体を旅行代理店が一括して予約・管理するもの。ツアーが存在しないような場所に行きたい場合などに利用される。旅行業法上の「[[受注型企画旅行]]」。
* 募集型企画旅行(パッケージツアー)
** 旅行会社代理店が旅行プラン(「企画」)を策定する旅行業法上の「募集型企画旅行」([[パッケージツアー]])の中で、個人行動が主体であり原則として団体行動を伴わないプラン。現地滞在時間のほとんどが自由行動で占められているのが特徴である。最近では「フリープラン」「パーソナルプラン」「ハンドメードパッケージ」などの名称がつくことが多でも呼ばれ、旅行代理店でも積極的に売り出して
 
いずれも、企業やサークルなど団体が手配を依頼した場合や、一人旅であっても社命や公務で行く旅行は個人旅行とは呼ばれない。
 
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自由旅行・手配旅行では旅程の制限がほとんど無く、思い通りの旅行が可能である。好きなときに好きな場所を訪問し、好きな食事を取り、宿泊施設も自分の意志で選ぶことができる。旅行中に行き先や日程を変更することすら可能であろう。
 
受注型企画旅行では旅行中の日程変更こそできないものの、旅行会社が取り扱っている航空会社・宿泊施設の範囲内であれば旅行計画を事前に自由にリクエストできる。チベット奥地や中央アジア・南米・アフリカなどのいわゆる「秘境」をガイド付きで安全に回りたい、などの要望場合応えてくはこが最適であろう
 
募集型企画旅行はいわゆるパッケージツアーであり、旅行者側はその中から自分に希望に近いものを選ぶことになる。中小の旅行会社も含めれば非常に多く無数の個人向けパッケージツアーが発売されている。現地滞在時間のほとんどが自由時間になっている点と、参加人数が1人でも催行される点が特徴である。旅程の変更大幅な組み替えこそできないものの、延泊による日程延長、ホテルの選択、現地オプショナルツアーへの参加などを組み合わせて事前にリクエストできるものが多いため、自分の通りのに近い旅程を作ことが可能性がある。
 
=== 混載が避けられるメリット ===
1人、または友人知人グループのみで旅行ができるのも大きな長所であろう。パッケージツアーの場合、ツアーの集団になじめないために旅行の楽しさが損なわれる可能性がある(自分以外が全員夫婦だった、自分だけ年齢が離れていた、気の合わない客がいた等)。個人旅行ではこのような心配はない。なお、個人向け募集型企画旅行では一部(空港の送迎などやオプショナルツアー)で他人と混載することがある。
 
=== 最低催行人数が存在しないメリット ===
ほとんどの団体向けパッケージツアーでは最低催行人数が定められており、参加人数がこれを下回ると旅行自体が中止になってしまう。個人旅行ではこのような心配はない。
 
== 欠点 ==
=== 価格 ===
大人数の参加を前提とした団体向けパッケージツアーと比較して、同一行程・同一内容では旅行代金が高くなる傾向がある。これは各種の[[団体料金]]が適用されにくいためである。しかし、以下の工夫によって団体向けパッケージツアーよりも旅行代金を抑えることも可能である。
* いわゆる[[格安航空券]]を利用する。最近の旅行会社のほとんどが格安航空券を取り扱っている。
* 可能な限り公共交通機関を利用する。
* 必要に応じて現地オプショナルツアーを上手に活用する。運賃や入場料の関係で、個人で訪れるよりもオプショナルツアーを利用したほうが安いことがある。特に現地の旅行会社の催行するオプショナルツアーは安いが、一部の例外を除いて日本語が通用しない。
* [[ユースホステル]]・[[民宿]]・[[ベッド・アンド・ブレックファスト|B&B]]・ゲストハウスなどの低価格の宿泊施設を利用する。施設によっては旅行会社や代理店による取り扱いが無く、インターネットや電話で直接予約しなければならないことがある。
 
最近では免税店や土産物屋なお、景気の低迷案内する代りに激安の料金で販売されるせて団体向けパッケージツアーの値下りが続いておりにアジア向けを中心登場してい航空券の値段をも下回るツアーも存在する。これらは免税店や土産物屋に立ち寄ることが参加の条件になっており、同一内容でこれより安く個人旅行を行うのは難しい。
 
=== 保障の有無 ===
個人旅行の保障の有無については、旅行代理店との契約によって異なる。
自由旅行が自己責任であることは言うまでもないが、手配旅行も旅行会社側に補償義務はなく、トラブルや日程変更に際しては自分自身が航空会社やホテル等と直接交渉するのが原則となる。近年は[[インターネット]]上で航空券やホテルの予約が可能になってきているが、予約後の問い合わせや交渉がスムーズにいくとは限らない。特に海外の[[ウェブサイト]]を利用した場合、各種交渉を英語で行わなければならない場合が多いため注意が必要である。
 
自由旅行が自己責任であることは言うまでもないが、手配旅行も旅行会社代理店側に補償義務はなく、トラブルや日程変更に際しては自分自身が航空会社やホテル等と直接交渉するのが原則となる。近年は[[インターネット]]上で航空券やホテルの予約が可能になってきているが、予約後の問い合わせや交渉がスムーズ円滑いく行われるとは限らない。特に海外の[[ウェブサイト]]を利用した場合、各種交渉を英語で行わ交渉しなければならない場合が多いため注意が必要である。
 
それに対し、受注型企画旅行および個人向け募集型企画旅行では、個人向けの旅行であっても'''通常のパッケージツアーと同様の保障を受けることができる'''。旅行中の事故や旅行日程の変更などに対して補償金の支払いが義務付けられているほか、旅先等でのトラブルについても旅行会社側の対応に委ねることができる。
 
=== 訪問先の制限 ===
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=== 国家による制限 ===
自由旅行代理店を通したツアーの形態でなければ入国不可能でき([[ブータン]]、[[サウジアラビア]]、[[北朝鮮]])もあを訪れ。これら受注型企画旅行または募集型企画旅行の形態でを利用しなければ訪れることは難しならない。これらに個人で申し込めば個人旅行が可能であるが、それでもガイドとともに事前の計画通りに行動する必要がしなければならず、いずれにせよ「自由旅行」は不可能である。
 
[[ロシア]]は、事前に全ての日程(宿泊先のみ)大使館旅行するため届け出なければならない。この際、ロシア外務省の公認するロシア国内の旅行会社の承認代理店を通じてホテルを予約し、それを証明する書類(招待状=インビテーション)も合わせて必要であり、これ個人が入手したうえでロシア大使館に提出するのは困難で必要がある。これら手続きは個人では難しいため、少なくとも宿泊先日本国内手配だけは旅行会社を通じて行い、上記手続きを代理店に代行してもらうのが一般的普通である。形態としては手配旅行(ホテルの予約と招待状の発行のみを依頼する)、受注型企画旅行、募集型企画旅行のいずれかを利用することになる。なおガイドは不要であり、日中ロシア国内では自由に行動できる。
 
=== 案内・送迎 ===
通常の団体向けパッケージツアーでは当然とされる、空港でのチェックイン、出入国手続き、現地での送迎、宿泊施設におけるガのチェックンなどの世話が無いか、または簡素化されている。
 
* 自由旅行・手配旅行では上記サービスは原則として無い。現地送迎については旅行会社代理店に個別に依頼することで可能になることもある。
* 受注型企画旅行では事前に行会社依頼する含めてもらうことで上記のサービス追加も可能である。また、交通事情や治安の悪い地域においては料金に現地送迎が含まれていることがある。
* 募集型企画旅行の個人プラン向けパッケージツアーでの対応は様々である。上記全てが含まれているものもあれば、一切を個人で行わなければならないものもある。現地送迎は安全のため多くのプランで行われているようである。
 
== 自由旅行との違い ==
[[自由旅行]]に明確な定義は無いが、旅行会社代理店への依存度を最小限に留めた旅行形態を指す。従って、旅行会社によって旅程が確定された受注型企画旅行および募集型企画旅行は自由旅行に含めないのが普通である。つまり、個人旅行の中で特に自由度の高いものを自由旅行と呼ぶと考えればよい。一般には両者の意味が混同して使われることが多い。
 
== 内容の多様化 ==
個人旅行(自由旅行)というと従来[[バックパッカー]]のイメージが強かったが、近年における個人旅行は必ずしも「若者、[[バックパック]]、安宿、節約旅行」だけではない。「女性一人旅、[[ショルダーバッグ]]、中級ホテル、[[エステ]]体験」のこともあるし、「中高年、[[スーツケース]]、高級[[ホテル]]、高級[[レストラン]]でのディナーと[[オペラ]]鑑賞」などを伴うといったデラックスな自由旅行も増えている。
 
また、あえて旅程を決めずに出発する真の自由旅行に徹する旅行者(バックパッカーに多い)、出発前に大まかに旅程を決めてから出発する旅行者、旅程をしっかり組んで全ての予約を入れてから出発する旅行者と、自由旅行の様式も人それぞれである。
 
== 関連項目 ==