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'''Honda IMAシステム'''(ホンダ・アイエムエー・システム、Honda '''I'''ntegrated '''M'''otor '''A'''ssist System)とは、[[本田技研工業]]が開発した小型・普通[[乗用車]]用[[ハイブリッドカー|ハイブリッドシステム]]である。
 
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当システムは、日本では[[ホンダ・インサイト|インサイト]]、[[ホンダ・シビックハイブリッド|シビックハイブリッド]]、[[ホンダ・CR-Z|CR-Z]]、北米では更に[[ホンダ・アコードハイブリッド|アコードハイブリッド]]に採用された。
 
インサイト及びシビックハイブリッドの燃費性能は、[[国土交通省]]の「平成16年燃費の良いガソリン乗用車ランキング」<ref>[http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/09/090223_.html 平成16年燃費の良いガソリン乗用車ランキング]</ref>でそれぞれ1位と3位([[10・15モード燃費]]値:36.0km/L及び31.0km/L)であった。アコードハイブリッドは、[[気筒休止エンジン|VCM]](可変シリンダーシステム)]](VCM)を採用した[[V型6気筒|V6]]・3.0Lエンジンとの組み合わせで、ガソリンエンジン搭載車に対し15[[馬力]]上回る255馬力の出力を発揮しながら、[[直列4気筒|4気筒]]エンジン搭載車と同等の燃費性能を得ている。
 
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File:Honda-Civic-hybrid.jpg|初代シビックハイブリッド
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超低燃費を狙うには、エンジン単体で燃費性能を向上することも要求されることになる。
 
[[1997年]]にIMAが発表された際の[[コンセプトカー]]「[[ホンダ・J-VX|J-VX]]」に採用されたエンジンは、[[VTEC]]機構と[[ガソリン直噴エンジン|ガソリン直噴機構]]を採用して低燃費を図った[[直列3気筒]] [[SOHC]] 1.0L [[リーンバーン]]エンジンであった。[[1999年]]に発売されたインサイトに搭載された[[ホンダ・E型エンジン|ECA型]]は、基本形式は同様であったがガソリン直噴機構は採用されなかった。
 
[[2001年]]に発売されたシビックハイブリッドには、さらに進んだ[[ホンダ・L型エンジン|LDA型]] [[直列4気筒]] SOHC 1.3L リーンバーンエンジンが搭載された。同年発売された[[ホンダ・フィット|フィット]]のエンジンと同様に[[i-DSI]]を採用し、回生ブレーキ性能向上のため[[気筒休止エンジン|気筒休止]]VTECシステムや、[[樹脂]]製パーツや超小型パーツ等を導入して軽量化も図られている。気筒休止VTECシステムとは、自動車の減速時に効率良くモーターがエネルギーを回生できるよう、4気筒のうち3気筒のバルブをVTEC機構で休止させることによってエンジン出力と拮抗しないようにし、エネルギーの[[回生ブレーキ|回生]]ロスを低減するよう設計されたものである。
 
[[2004年]]に北米で発売されたアコードハイブリッドは、[[ホンダ・J型エンジン|J30A型]] V型6気筒 SOHC 3.0Lエンジンと上記2車種と比較して大排気量のエンジンを搭載しているが、低燃費技術の[[i-VTEC]]とVCMを採用、VCMによって巡航時は前側3気筒のみで駆動することによって低燃費を実現している。
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;始動
:エンジンキーを捻ると、まず12V補機バッテリーからIMAシステムのIPUに電力が供給され、IMAバッテリーの力でIMAモーターを回しガソリンエンジンを始動する。一般的なセルモーターを使わずに始動するため、セルモーターの回転する高音や大きな振動は発生しない。
 
;発進
:エンジン:ON モーター:ON
:エンジンをモーターがアシストする。オートアイドルストップによりエンジンが停止していた場合、エンジンが始動する。全気筒休止機構がない場合、エンジン出力のみを駆動力とする。
:2代目インサイトからクラッチ制御が高度化され、クラッチの早掴みを行っている。モーターのトルクを有効利用して低回転からクラッチをつなぎ半クラッチ時間を短縮すると、摩擦による燃費低下の抑制、発進・加速レスポンスの向上がもたらされる。
 
;加速
:エンジン:ON モーター:ON
:エンジンをモーターがアシストする。エンジンは低回転域のトルクが低いため、0回転から最大トルクを発生する電気モーターによるアシストは、発進時同様に効率的である。
 
;巡航
:エンジン:ON モーター:OFF
: 基本的にエンジンからの駆動力のみで巡航走行をする。モーターは停止し、駆動力に関与しない。巡航時の燃費対策は、エンジンの低燃費技術に依存することとなる。巡航時からアクセルを踏み込んで加速状態となれば、再びモーターはアシストを開始する。
 
;低速巡航
:エンジン:OFF モーター:ON
:時速30~40km程度の巡航の際、IPUの条件判断により、エンジンが全気筒休止しモーターのみの駆動となる。全気筒休止機構がない場合このモードはない。
 
;減速・制動
:エンジン:OFF モーター:ON(発電)
: 従来の自動車では減速・制動する際に発生するエネルギーを捨てていたが、IMAではモーターが[[回生ブレーキ]]となり、バッテリーが充電される。このときエンジンが全気筒休止することでエネルギー回生効率が高められている。全気筒休止機構がない場合、ブレーキ倍力装置にインテークの負圧が必要なためエンジンが駆動するが、燃料噴射はカットされる。
 
;停車
:エンジン:OFF モーター:OFF
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== 搭載車種 ==
* [[ホンダ・インサイト|インサイト]](初代 / 2代目)
* [[ホンダ・シビックハイブリッド|シビックハイブリッド]](初代 / 2代目)
* [[ホンダ・アコードハイブリッド|アコードハイブリッド]]
* [[ホンダ・J-VX|J-VX]]
* [[ホンダ・CR-Z|CR-Z]]
* [[ホンダ・J-VX|J-VX]](コンセプトカー)
 
== 脚注 ==
<references />
 
== 関連項目 ==
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* [[VTEC]] - [[i-VTEC]]
* [[i-DSI]]
* [[気筒休止エンジン|VCM]]
* [[同期電動機]]
* [[ニッケル・水素蓄電池]]
* [[電気二重層コンデンサ|ウルトラキャパシタ]]
 
== 脚注 ==
<references />
 
== 外部リンク ==