「カシン型駆逐艦」の版間の差分

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! colspan="3" style="color: white; height: 30px; background: navy;"| 性能諸元
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| stylerowspan="white-space:nowrap;2" |[[排水量]]||colspan="2"|満載:4,390[[トン]]
|colspan="2"|基準 3,400 [[トン数|t]]
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|colspan="2"|満載 4,390 t
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|全長||colspan="2"|144 m
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|rowspan="5"|兵装
|[[AK-726]] 76mm連装両用[[大|砲]]||2基
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| style="font-size:smaller"|ZIF-101 [[M-1 ヴォルナ]][[艦対空ミサイル#艦隊防空ミサイル|SAM]]発射機||2基
|-
|[[RBU-6000|RBU-6000「スメールチ2」]]対潜ロケット発射機||2基
|-
|[[RBU-1000|RBU-1000「スメールチ3」]]対潜ロケット発射機||2基
|-
|[[PTA-53|PTA-53-61]]533 mm5連装[[魚雷発射管]]||1基
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|colspan="2"|Komsomolets Ukrainy class destroyer
|}
'''カシン型駆逐艦'''({{lang-en|'''KASHIN class destroyer'''}})とは、[[ソビエト連邦|ソ連]]が[[1962年]]から建造を開発した'''61号計画型大型対潜艦'''({{lang-ru|'''Большие противолодочные корабли проекта 61'''}} <small>バリシーイェ・プラチヴァラドーチュヌィイェ・カラブリー・プライェークタ61</small>)に対して[[北大西洋条約機構]](NATO)が用いた[[NATOコードネーム]]である。61型が'''カシン型'''、[[61-M型大型対潜艦|61M型および61MP型]]は一緒くたに'''カシン改型'''(''{{lang|en|Modified Kashin}}'')、[[61-ME型大型対潜艦|61ME型]]は'''カシンII型'''(''{{lang|en|Kashin-II}}'')と呼ばれた。同シリーズの発展型である61E型と01090型にはNATOコードネームは存在しない。
 
61型大型対潜艦は、[[インド]]向けの改良型5隻も合わせて合計25隻が建造された。[[ネームシップ|1番艦]]の艦名から、'''コムソモーレツ・ウクライーヌィ級大型対潜艦'''('''{{lang|ru|Большие противолодочные корабли типа «Комсомолец Украины»}}'''<small>―・チーパ・カムサモーリェツ・ウクライイーヌィ</small>)とも呼ばれる。運用した[[ソ連海軍]]や[[ロシア海軍]]では当初は対空・対潜[[警備艦]]として計画されたが類別法の変更により[[大型対潜艦]]に分類された。[[西側諸国|西側]]では「[[駆逐艦]]」あるいは「[[ミサイル駆逐艦]]」と読んでいた。
 
== 概要 ==
基本型となった'''61型'''は、[[M-1 ヴォルナ]](SA-N-1)[[艦対空ミサイル]]を主兵装とし、対空能力を重視した設計となっていた。機関は外洋船として初めて[[ガスタービンエンジン|ガスタービン機関]]のみを搭載した。ソ連海軍向けの20隻の内、のちに6隻が、後部煙突脇に[[P-15_(ミサイル)|P-15M「テルミート」]](SS-N-2)[[艦対艦ミサイル|対艦ミサイル]]を装備し、[[ヘリコプター]]甲板を船尾に設けた'''61MP型'''(カシン改型)に改装されている。後期型の'''[[61-M型大型対潜艦|61M型]]'''は、当初よりこの装備であった。この他、原型に属する[[プロヴォールヌイ_(大型対潜艦)|プロヴォールヌイ]]は、[[1970年代]]後半にヴォルナーを撤去して[[3K90|9K90 M-22「ウラガーン」]](SA-N-7)艦隊防空ミサイルシステムの実験艦に改造され、'''61E型'''となった。同艦でテストされたM-22「ウラガーン」は、[[ソヴレメンヌイ級駆逐艦|ソヴレメンヌイ級ミサイル駆逐艦]]の主兵装となった。
 
本型は、世界初のオールガスタービン航洋艦であり、M8Eガスタービン4基を搭載する。巡航時には、このうち2基だけ運転し、ブースト時に残り2基も動かすという[[COGAG]]方式であるが、巡航時の2基のみ運転でも燃費が悪く、洋上で燃料切れになって漂流するケースが続出したため、ついには、巡航時には1基のみ運転する事になった。これにより、燃費は大幅に改善されたが、全力運転は制限される事になった。