「伊藤仁斎」の版間の差分

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[[古義学]]を提唱。
 
仁斎の[[学問]]手法は、当時支配的だった[[朱子学]]的[[経典]]解釈を廃し、直接テクストを検討するというものである。朱子学は学問体系としては非常に整ってはいたが、その成立過程に流入した禅学や[[老荘思想]]といった非[[儒教]]的な思想のために[[経書]]の解釈において偏りがあった。仁斎はそのような要素を[[儒学]]にとって不純なものとみなし、いわば[[実証主義]]的な方法を用いた。このような傾向は同時代の儒学研究に共通にみられるものである。仁斎は朱子学の「理」の思想に反して、「情」を
積極的に価値づけした。客観的でよそよそしい理屈よりも人間的で血液の通った心情を信頼している。四端の心や[[性善説]]を唱えた。