「スポンジケーキ」の版間の差分

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== 作り方・生地について ==
スポンジ生地の基本的な組成は、鶏卵、[[砂糖]]、小麦粉である。鶏卵は製菓材料の中でもっとも多量の[[空気]]を含む性質を持っており、溶いて強くかき混ぜると気泡を形成する。これを卵の起泡性といい、さらにこれを加熱すると気泡の空気が熱で膨張して生地が膨れ、さらに[[タンパク質]]の熱変性によって空気を含んだまま熱凝固することによって生地の基本的な骨格を形成する。さらに、これに小麦粉を加えることで、生地の中で形成された[[グルテン]]と、焼き上げたときに[[糊化]]した[[デンプン]]とが生地の骨格をより強化させている。泡立てた卵に小麦粉を加えて混和すると気泡がつぶれてしまうので、砂糖を加えることであらかじめ卵の気泡を安定化させる。砂糖には[[メイラード反応]]でおいしそうな焼き色を生成し、また鶏卵と混ぜるとわずかながら粘性を示すので生地の弾力を強化し、しっとり感を増す効果もある。最も基本的な組成は3つの基本材料の等量配合であるが、泡立てた鶏卵に加える砂糖と小麦粉の分量を減らすことで焼き上がりの質感を軽くすることができる。
 
スポンジ生地には、起泡性の根幹となる卵の泡立て方で、[[卵白]]と[[卵黄]]を分けてあわ立てる別立法と同時に泡立てる共立法のふたつの製法があり、前者で作る生地をビスキュイ生地(パータ・ビスキュイ pâte à biscuit )、後者で作る生地をジェノワーズ生地(パータ・ジェノワーズ pâte à génoise )という。