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亜硝酸アミルから転記
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青酸[[中毒]]死は、工業用に使用されている関係上、[[男性]]に多く、[[自殺]]の手段として使用されることも多い。現れる中毒作用として、消化管粘膜の[[腐食]]、[[血液]]に対する作用、酵素活性の阻害、呼吸中枢を冒すなどがあげられる。症状としては、吸入、内服後、数秒~1分程度で、失神、痙攣、呼吸麻痺が生じ、死亡する。
 
== シアン化合物の解毒剤 ==
シアン化合物の解毒剤としては、[[亜硝酸]]化合物のうち[[亜硝酸アミル]]が気化しやすいことを利用して吸い込ませる方法が主にとられる。15秒おきに15秒間かがせることを、5回繰り返すことにより、亜硝酸アミルが[[ヘモグロビン]]と結びついて[[メトヘモグロビン]]となり、さらにシアンがメトヘモグロビンと結合しシアンメトヘモグロビンとなり無毒化される<ref>[[亜硝酸アミル]]</ref>。
 
他に[[医療]]の分野では[[シアン化物]]([[シアン化カリウム|青酸カリ]]など)中毒の解毒剤としてシアンを一旦[[メトヘモグロビン]]に結合させ徐々に解毒するために、[[チオ硫酸ナトリウム]]水溶液の連続[[静脈]][[注射]]と[[亜硝酸]]化合物を併用する。この際、チオ硫酸ナトリウムはシアン化物を[[チオシアン酸|チオシアン化物]]へ変化させる。チオシアン酸も毒性を持つがシアンよりも弱い。亜硝酸塩は血液中のヘモグロビンと反応してメトヘモグロビンとなる。メトヘモグロビンは[[ヘム]]鉄や[[チトクローム]]の鉄よりもシアンと強く結合するのでシアンの中毒症状の発現を遅らせる働きがある<ref>[[チオ硫酸ナトリウム]]</ref>。
 
== 備考 ==