「先カンブリア時代」の版間の差分

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[[生命]]がいつ誕生したかについては諸説あるが、[[グリーンランド]]の[[イスア]]地方で、38億年前の岩石に生命由来のものと思われる[[炭素]]の層が見つかっている。西[[オーストラリア]]では保存状態が良好な34億6,000万年前以前の[[バクテリア]]の[[化石]]が発見されている。同じ地域では、恐らくさらに1億年以上古いと思われる化石も見つかっている。生命が発生したのは早ければ43億年前であるとする研究者もいる。このように先カンブリア時代を通して、原始的生命体が生きていた確実な証拠が見つかっている。
 
およそ25億年前頃までには、太陽からの光を受け取り[[光合成]]を通じて自らエネルギーを得る生物が現れた(原核生物の藍藻類が3535億年前から3030億年前頃に現れた)。この光合成を行う際に不必要なものとして廃棄された物質が[[酸素]]であり、これらの生物が光合成を行い続けるにつれて、わずかにではあるが酸素の濃度は少しずつあがっていった。酸素は後に、他の生命が生息していくための一つのエネルギー源にもなる物質として利用されることになる。
 
[[アメリカ合衆国|米国]][[テキサス州]]と[[インド]]での古い不確かな報告以外では、複雑な[[多細胞生物]]と考えられる最古の証拠は約6億年前のものである。世界各地の約6億年前から約5億4200万年前にかけての[[地層]]から、現在のものとは全く違う[[軟体動物]]の痕跡が見つかっている。これらは[[エディアカラ生物群]]と呼ばれる。先カンブリア時代末期の5億4,400万年前には、異なった形態の生物が出現する。これは「有殻微小動物群」(Small shelly fauna) と呼ばれるが、詳しい事はほとんど分かっていない。この生物群は顕生代の始め、カンブリア紀のごく初期に消滅し、入れ替わるようにして多様な生物群が出現した。これは[[バージェス動物群]]と呼ばれるが、この生物群の爆発的な多様化を[[カンブリア爆発]]と呼ぶ。